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朝2種類を焙煎。桜島の灰が降っています

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「さっきまで降るのが見えるほどでしたよ」
仕事の途中で一服してくださった外回りのお客様がおっしゃいます。
桜島の灰のことです。「さきほど」というのは午後1時少し前のこと。お客様が戻られる際に一緒に外に出て桜島の方角を見ると、灰雲がまだ流れてきているのが確認できました(右写真=午後1時20分ごろ。写真中央のビルの背後にあるもわ~っとしたものが灰雲)。
きのう久しぶりに北東の風に乗って鹿児島市南部の坂之上に桜島の灰が降りました。昨夜の閉店後の掃除でドア外のタイル面を掃いたのに、今朝また薄く降っていました(左下写真=午前8時半ごろ。掃き集めた様子)。いまも降っているので、朝掃除して、また夕方にはホースで水をまいて落とさなければいけません。
坂之上は、桜島の火口からみて南西にあり、夏場は風向きから外れるためあまり灰が降りません。台風などの影響があると風向きが変わり、流れてくるのです。
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桜島はとても活発に活動を続ける火山です。おそらく日本一。気象庁のホームページの「噴火に関する火山観測報」を見ると、8月中は4日に1日だけ噴火・爆発がなかっただけで、ほかは毎日煙を上げています。噴煙が上がると、風向き次第で鹿児島県のどこかに灰が降っているのです。お昼の灰は午後0時38分、ことしになって571回目の爆発によるもので、きょう2回目の爆発です。

朝2種類のコーヒー焙煎を行いました。
●マンデリンG1=ライト・マンデリン(中深煎り)
●エチオピア・モカ・イリガチェフG2(深煎り)

寝坊して開店準備ぎりぎりでしたが、「ライト・マンデリン」が昨夕売り切れており、どうしても焼かなければならず、ばたばたとしました。

追記】=31日午前1時24分
日付が変わり、8月最終日となりました。いま閉店後の掃除を済ませました。
静かな午後でしたが、1時間ほど何組かのお客様が重なり、一時ばたばたとしました。
わざわざのご来店ありがとうございました。
お昼に来店して勉強していた元同僚Tくんが、さきほど帰っていきました。勉強、勉強の日々です。Tくんを見送って外に出ると、Tくんの車が粉をまいたように桜島の灰で薄っすら汚れていました。活発な桜島です。

午後9時に店を閉め、Tくんのテーブル席に座り、一緒にたばこを一服。一服が二服になり、三服…になったわけです。
「うつになってなにが変わりましたか?」とTくんが尋ねるので、「あれしたい、これ買いたい、どれを食べたいなどという欲がわかなくなったね」と私。
Tくん「おいしいものを食べたいって思いませんか?」
「まあ、もともと美食家ではないけど、以前はおいしいラーメンを食べたいとあちこち行ったりもしていたし、温泉が好きで車でよく出掛けていたけど、いまはそういう欲求がないよね」
Tくん「人生がつまらないでしょう」
「そうだよね。欲がなくなるっていうことはとてもつまらないことだよ」
Tくん「なにかやりたいことはないんですか?」
「ないよね。うつになり自分を振りかえって、一体自分になにがあるのか、なにに興味があるのか考えたよ。あれでもないこれでもない、と。で、残ったのがコーヒーと刀だった。学生時代に初めて飲んだ自家焙煎コーヒーの味が忘れられなかったし、感動したからね。サラリーマン暮らしがもうできないと気付いて、コーヒー店をと思ったのはそんな理由からだよね。積極的な理由じゃない。消去法だよね。コーヒーはずっと好きだったから、これしか残っていないかな、と思ったんだ」
Tくん「消去法ですか…。そうですね。自分もそうかな~。会社勤めはできないし、私もそうなのかもしれません。だからいま目標に向けて勉強しているのかもしれませんね。でも、やりたいことがないっていうのはさびしいですね」
「そうだよ。欲求がわかないから仕方がないけどね。なぜ生きているのか、と考えると、死なないから生きているんだと思う」
Tくん「(笑い)死なないから生きているんですか。う~ん、そうか。確かに死ぬまで生きるしかないですよね。やりたいことがなくても命があるうちは生きていかないといけない…」
「そう。自殺なんかしたくないからね。先日亡くなった竹脇無我さんも重いうつを患ったらしいけど、どうしてあの人がって思うでしょう、うつって。自分でもなんでかなあ、と思うよ。あれしたい、こうしたいと欲が出ると楽しいだろうけど、茫然と生きている感じだね。もちろん、どんな人も生きるってことは大変だと思う。楽しいことよりつらいこと苦しいことが多いかもしれない。むしろ自分なんか、苦しいことつらいことは少ない方かも。つらいことがあっても、それを上回る楽しみとか喜びがあるといいよね。感情の起伏があるっていうか。それがないうつ人は、生きているからせめて自分に残った興味のあるものでこの先やっていくしかない」
Tくん「楽しいことはないですか?」
「まったくないわけじゃないよ、そりゃあ。家族があってとりあえず健康体でいてくれるのは喜びだよ。幸せっていうのかな。こうして店を好きにやっていけるのもありがたいことだし。でも、心が躍るような楽しさとは違うよね。そんな『感動』みたいなものがなくて、いつも感情が平坦なんだよ。そばを食べておいしかったとか、そんな喜びがない」
Tくん「焼き肉を食べたい、とか思いませんか」
「そうね。まったく思わない。どうでもいい」
Tくん「どうでもいいですか…。さびしいなあ」
「さびしいねえ。だから死ぬまで生きなきゃ。せっかくなら、自分の興味のあることをしながらね。コーヒーと刀には情熱がわくからね。それと、こんな自分でも少しは世間様のお役に立てるようなことをしたいっていう気持ちはあるよね。まずは納税の義務かな」
勉強に懸命のTくんに、自称“隠居”のさびしい話をしてしまいました。

焙煎はあすの定休日に行います。生豆のハンドピックは済ませてあります。
あすは焙煎のほか、いろいろと予定を組んでいます。鹿児島市役所谷山支所にも用事があって出掛けます。夜更かしをせず、レンタル中のDVDをだらだらと観ずに早く休みます。
by gayacoffee | 2011-08-30 13:38 | 焙煎人日記 | Comments(0)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


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