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3・11、震災から1年。朝5種類のコーヒー豆を焙煎

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当店の斜め向かいの民家のモクレンが紫色の花を広げています(上・左写真)。

3・11。あの震災、津波、そして原発事故から1年が経ちました。1年前のいまごろ、やはりモクレンの満開をブログでお伝えしました。その翌日に東日本大震災が発生。大地震は、ご来店中のお客様にかかってきた携帯電話で知りました。
「東京が燃えているそうです」
そのお客様は、間もなく上京を予定しておられました。不安と疑問の入り混じる表情でそうおっしゃいました。
テレビを点けると、首都上空を飛ぶ報道ヘリが地震で起こった工業地帯の火事を中継。NHKでは大津波警報を繰り返し放送していました。
そして、上空からテレビカメラがとらえたのは、広い平野を襲う津波。家を押しつぶし車を巻き込み、畑地に建っているをビニールハウスを飲み込んでいきました。津波が来るのを知ってか知らずか、道路を走っている車が見えました。「早く逃げろ、逃げろ」。テレビに向かって声を出しました。

きょうは新聞もテレビも震災特集です。鎮魂と復興の祈りを込めて、ということです。
肝心の政治、行政は震災と原発事故の被災地の復興をいかほど進めているのでしょうか。
「絆」を呼び掛け支援の民間ボランティアや募金を募っても、復興には国家予算がいちばん必要でしょう。
莫大な借金を背負っている政府が復興のための予算組みに苦慮するのは分かっています。で、この非常時に政府はどうするのか、なにを目指すのか。永田町、霞が関から聞こえるのは消費増税ばかりなり。
政治屋の跋扈にもほとほとまいりますが、現在の官僚機構はどうやら存在自体が「害」と言えそうです。

震災で私が学んだひとつが、「自然には勝てない」ではなく、「自然に合わせて生きる」ことです。勝ち負けで挑むこと自体がうぬぼれです。災害への備えはある程度するにせよ、予防など人間には到底できません。大津波対策で防波堤建設が云々とされますが、無理でしょう。
被災地のある村が注目されたのは、昔村を襲った津波の到達地点に石碑を建て、これより下に家を造るなとの教えを村人が守ってきた話でした。
「1000年に一度の津波」と官僚や御用学者は繰り返しますが、明治にも大津波が襲うなど東北太平洋沿岸はたびたび被害に遭っているようです。日本海側も同様です。いや日本はプレート上にある条件から地震、火山などが頻繁に起こるようになっているのですね。
自然への恐れを忘れてはいけません。
鹿児島では、鹿児島市と桜島の間に海底トンネルを掘ろうという動きが政治家などであるようで、県議会議員が推進のための政治連盟を結成した、とのこと。海底にトンネルを掘って地下のマグマの影響はないかとの質問に、県政策調整課の担当者は「マグマだまりは桜島の北側にあるので問題ない」というような回答をしている、ときょうの読売新聞・地方版にありました。
いやはやです。
大正3年の大噴火でマグニチュード7・1の地震も発生している桜島です。
こと災害に関して、国、県、市町村、そして政治家、御用学者の意見は当てにならないことも、この震災で学びました。先に結論ありきのためにする議論は、これからの時代に不毛と知るべし、です。

開店前、5種類のコーヒー豆を焙煎しました。
●グアテマラSHB(深煎り)
●ブラジルNo.2(深煎り)
●ブラジルNo.2(中深煎り)
●コロンビア・スプレモ(深煎り)
●マンデリンG1(深煎り)

追記】=午後1時29分
静かな日曜の午後です。

読売新聞(西部版)の鹿児島県版によると、9日に設立された「錦江湾横断道路建設促進議員連盟」のメンバーは自民党県議団の35人全員です。会長には桑鶴勉議員が就任。
自民党か…。この少子高齢化社会の進む、震災復興のさなか、大借金の国、そして県の財政も逼迫している中にあって900億円だの(少なく見積もって)というトンネルを錦江湾の底に掘ろうという発想がよくもまあ浮かぶものです。
頼むからせめて何もしないでいてほしい-これがいまの政治、行政への希望です。何もしないでいてくれた方がまだましです。

追記】=午後8時29分
風がぐんと冷えてきました。
午後8時20分現在、鹿児島市坂之上の外気温は8℃です。あすの朝は冬に戻った冷え込みとのこと。体の管理、植物の管理が必要ですね。

午後から居合道場へ行ってきました。
反省点の多い稽古日でした。
まず、「手の内」(柄の持ち方)の悪癖です。上段に構えたとき、両手の指を緩め、柄から浮いてしまう、と先生のご指摘。先輩のOさんも「どうしてそうなるのかな」と不思議そうに見てくださいました。
自分では欠点に気づきません。先生、Oさんの手の内を見て、あれ~っと驚きました。
先生がおっしゃるには、「強く速く斬り下ろそうとして手を持ち替えてしまうんじゃなかろうか」と。実際には持ち替える分、遅くなり、しかも斬り下ろしで最速であるべき敵の額あたりを過ぎてから速度を増す振りになってしまいます。
ゴルフにも似て、自己流の悪癖を正しいフォームに修正する必要があります。なかなかに大変なことですが、最重要の手の内ともなると緊急事態です。
次は呼吸の業。先生から何度も「吸うは虚、吐くは実」と指導を受けていますが、形を稽古する中でつい息を止めてしまうときがあります。息が止まると体も止まります。これも要注意点です。
後半、私は「立膝の部」の1~5本目を繰り返し稽古をしました。そのうちに左ひざの皿が痛んできました。3日ほど前、風呂場のドアの角にひざを打ち付け、こぶになっていた場所です。メガネを外すと距離感が不明になり、あちこちぶつけてしまいます。
自主トレ中に割って補修した鞘の接着剤と塗装が、道場で稽古をしているうちにはげてきました。ナイロン製の釣り糸を巻く補修法にはまだ改善すべきことがあります。先日カテゴリ「居合道・日本刀」でご紹介した鞘割れの補修法は、しばし反面教師としてください。
Commented by chococo at 2012-03-11 16:58 x
はじめまして。

海底トンネルの件、最近はじめて耳にして驚きました。
何を考えているんだと、そのときからの怒りが消えません。
今日の各局の震災関連番組を見ていても、今そんなことすべきじゃないでしょうと、どうしても腹が立って、その思いをつぶやきました。
でもひょっとして防災の面から何か利点があるのかなあっとふと思い、いろいろ検索していて焙煎人さんのサイトにきました。

我々は苦しい生活の中で高い税金を納めています。
その税金が一部の人間を潤すために使われるなんて、もうそんな時代錯誤なことしないでほしい。

鹿児島には火山がいくつもあるし、広い敷地もいっぱいある。
島々ではサトウキビの生産もできる。海にも囲まれている。
今話題のエネルギー問題においては、できることはいっぱいあると思います。
ましてや、鹿児島は水害も多いし、台風の影響も大きい。火山のこともある。環境整備の点でもやるべきことは多いはず。
Commented by 常連のNです at 2012-03-11 18:10 x
 震災復興がままならないことを目の当たりにしていて、海底のトンネルに900億円を国の直轄事業で、というのは、私は魑魅魍魎の言うことだと思っています。
 トンネルを希望はするが、震災があってそちらに予算を優先して欲しい、トンネルは将来課題、ぐらいに言える政治家がいないんでしょうか。公共を自分の好き勝手にしてきた反動が、橋下・維新の会の出現のように、私は思えています。

Commented by gayacoffee at 2012-03-11 19:47
chococoさん、ありがとうございます。
どういう発想から、どういう過程で海底トンネル案が出てきたのか、誰が言い出したのか知りたいものです。確か、橋を架けるよりトンネルがいいというようなことになったと聞いたことがあります。意味不明です。
Commented by gayacoffee at 2012-03-11 20:00
常連のNさん、ありがとうございます。
おっしゃる通りだと思います。
まさに国難のさなか、しかもこれまでの箱モノ政治、官僚我田引水体質、民間企業ぶら下がり性癖のトライアングルにより、膨大な借金をこさえました。その中でぬくぬくしてきたのが自民党のセンセイたちです。選挙(票田)、公共事業、予算獲得がワンセットでした。
でも、もうそんな時代ではありません。右肩上がりの経済もなし、少子高齢社会の中で、どう効率的な行政サービスを限られた税金の中でやりくりしていくか、そして民間活力をいかに公共サービスにとりいれていくかをベースにしないといけないんじゃないか、と思うのです。知恵を絞ることでしか地方はやっていけません。勉強不足で、私は橋下市長の思想について知りませんが、「エエカゲンニセエ~」という怒りの上にいる人でしょうか。
でも怒りの感情は移ろいやすいもの。次の時代を拓く思想の上での政治、行政が求められている気がします。
Commented by 常連のNです at 2012-03-12 09:22 x
 結局、桜島の橋のことも、原発のことも、本質は同じこともしれません。というのも、山岡淳一郎という人がちくま新書で『原発と権力』という本を書かれ、書評が昨日、毎日新聞で載りました。(ウェブからも見れます。松原隆一郎とう経済学者が書評しました。)
 仕掛け人は、読売の正力氏で、使い走りが中曽根氏だったということですね。日本人は、物事を決める=政治だとすると、この点に関して、あまりにも、人任せ、専門家任せにしておいたらいいという発想が根幹にありすぎて、その隙間に、欲深い人間(旧来的な自民党の政治家のような)が権力に入ってきて、今のような状況が出来上がったのかもしれませんね。
 F先生が書評会で取り上げられた丸山真男の「日本の思想」が未だに、悪い意味で、生きているのでしょう。本当に言っては悪いですが、私は、日本の政治家の醜さの原型は、以前から、薩摩にあるような気がしてなりません。
Commented by gayacoffee at 2012-03-12 10:23
常連のNさん、ありがとうございます。
鹿児島人のひとりの私には耳の痛いご指摘ながら、おっしゃる通り、薩摩人の大きな特徴に、芋づるがあります。ひとりがずるずると同郷、同グループの人間を引っ張り上げる癖で、本人らは気心知れた仲間意識でやっているのでしょうが、ほかを受け入れない偏狭さが同居します。
また、現在の政治へつながる原型はおそらく明治はじめの薩長閥にあります。汚職も結構やっているようですし、司馬遼太郎氏が書くほど潔くもありません。アホみたいな廃仏毀釈を徹底し翼賛選挙も全国ワースト1だったとか。一種、祭りに酔いつぶれる体質です。しかも粘りがないです。清廉潔白の士がいたとすれば、明治はじめまでに亡くなっています。若くして亡くなったから結果的に清廉なのかもしれませんが。
ま、政治家に道徳を求めるかは別問題です。政治は外交に近いかけひきの世界でもあるでしょう。先に怒った方が負けみたいな。ゆえに腹が黒いまでなくとも底しれぬ闇を持たざるを得ないかもしれません。
問題は、志がどこにあるか、行動するか。
その意味で、私は西郷と大久保をこれから学んでみたいと思います。私も鹿児島人だけに、この体質を十分に持っていますので。
by gayacoffee | 2012-03-11 11:22 | 焙煎人日記 | Comments(6)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


by gayacoffee