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別府を「び」「びゅう」と読む…謎は深まるばかり

「ビー、イタックッデ」
鹿児島弁です。「別府に行ってくるから」の意味です。
別府を鹿児島市では「び」あるいは「びゅう」と言います。当店のある鹿児島市坂之上にもあり、住居表示でいう8丁目あたりが「別府」集落で、私が子供のころから聞く範囲では「び」とか「びゅう」と呼ばれていました。

なぜこんな読みをするのか、鹿児島だけなのか、ふと疑問がわき、ネットで「別府 びゅう」で検索すると、やはりあるものですね。さすがネットです。
「点辞館コラム」というページに北川和彦さんという方が「別府」の読みをまとめておられます。
アドレス=http://www.nichigai.co.jp/yomikata/column/column40.html
2007年9月に福岡で開催された第21回九州視覚障害者情報提供施設協会福岡市大会の、「音訳・点訳合同部会」で「原本の読み方調べ…参考図書と電子図書(インターネット検索)の併用による効率的な調査方法」と題し講演された方のようです。講演を機に地名「別府」について調べたら、意外な結果が分かりました、と紹介しておられます。無断ながらその一部を紹介します。

同ページによると、「別府」と書いて、「べふ」と読むのが全国的には多いそうです。地名の「別府」は九州に最も多くあって、全国の約38%にのぼるそうです。「べふ」は山口までの西日本のようです。
読み方では、その他「びょう」「びゅう」など特殊な読みが九州(福岡・大分・宮崎)に3か所存在しています、とあります。読み方の一覧表では、鹿児島市に2カ所あるとなっており、いずれも「べっぷ」と読むとなっています。鹿児島市吉野町の「中別府」を鹿児島市史」は「なかんびょう」と読ませているともありました。
坂之上の「別府」はカウントされていないようです。しかも、「び」という、「びゅう」を縮めた鹿児島の読みが紹介されていません。ちょっと残念です。

ちなみに、私の知る限りでは、姓の「別府」さんは「べっぷ」さんであり、「びゅう」さんではありません。
難読・珍読姓が多い土地の鹿児島には今別府さん、上別府さんも結構たくさんいらっしゃいます。「いまべっぷ」「かみべっぷ」と読みます。
地名と姓の読みがなぜ異なるのか…謎は深まるばかりです。
Commented by Ex-Tannyaman at 2013-01-29 20:01 x
> 地名と姓の読みがなぜ異なるのか…謎は深まるばかりです。

本当に、どういう経緯でそのようになったのでしょうね。私の知り合いであった、霧島近くの中別府さんも「なかべっぷ」さんでした。ところが、ダイキン工業の大阪工場(淀川製作所)の辺りは別府(べふ)と呼ばれているようです。

「てふてふ」が現在の「蝶々(ちょうちょう)」になっているのと同様に。牽強付会と言うか後知恵で想像しますと、別府を「べふ」と書いて、「びょう」とか「びゅう」と読むとしても、さもありなんと思いたくなります。

これとは別に、国府を「こふ」と「こう」と表示しますが、どちらも「コウ」と読む(聞こえる)でしょうが、これから、別府の「びふ」または「びう」が「び」だけに訛化したと考えられそうです。
Commented by gayacoffee at 2013-01-29 20:45
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
江戸期までは表記と読みが異なることは多いので、おっしゃる説になるほどと思いました。いまでも「けふは…」とか「~といふ」と書かれる人がおられます。
「別府」で不思議なのは姓と地名で違う読みをする点です。
私は「べふ」という読みを知りませんでした。普通に「べ」と「ふ」の2音なのでしょうね。
Commented by Ex-Tannyaman at 2013-01-30 07:39 x
> 「別府」で不思議なのは姓と地名で違う読みをする点です。

下記のページにおける名字見聞録の欄には、「上別府」の稀なる読み方が出ていました。

http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%8A%E5%88%A5%E5%BA%9C

上別府
名字 読み方
上別府 うえんびゅう(かみべっぷ)→かんびゅう→びゅう
上別府 かんびゅう→うえんびゅう→びゅう(かみべっぷ)
上別府 びゅう(かみべっぷ)→うえんびゅう→かんびゅう
名字辞典では、珍しい名字を中心に扱っているため、一般的な名字の読み方とは異なる場合がございます。
Commented by tomiko at 2013-01-30 10:04 x
姶良と加治木の間にある別府川も(びゅう)川と呼ぶと聞いたことがありますよ。
Commented by gayacoffee at 2013-01-30 18:32
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
「上別府」は、地名で「うえんびゅう」は聞きますが、人名ではやはり「かみべっぷ」だと思いますが…。
Commented by gayacoffee at 2013-01-30 18:34
tomikoさん、ありがとうございます。
別府川は「びゅう」なのですね。確か頴娃にも「別府」の地名があります。頴娃の人に機会があれば聞いてみたいと思います。
Commented by Ex-Tannyaman at 2013-01-30 18:56 x
> 「上別府」は、地名で「うえんびゅう」は聞きますが、人名ではやはり「かみべっぷ」だと思いますが…。

「名字見聞録」の作成者には失礼なんですが、本当に1件1件を実地に当たられた結果なのかなと思いつつ、参考までにご案内した次第です。

これとは直接関係ないことですが、名前に使われる漢字をどのように読んでも構わないのですよね。「力」で出生届しても、戸籍簿に振り仮名を付けることはないので、「ちから」「りき」「つとむ」などなど。では、姓も?
Commented by gayacoffee at 2013-01-31 15:03
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
ネットで検索してみると、「うえんびゅうさんがいた」と結構ありますね。
私の周囲におられる方は「かみべっぷさん」ですが、苗字で「びゅう」と読む場合もあるのかもしれません。
ちなみに、坂之上の「別府さん」は「べっぷさん」で、「今別府さん」は「いまべっぷさん」です。同級生にいました。
Commented by at 2019-09-28 23:50 x
> 「上別府」は、地名で「うえんびゅう」は聞きますが、人名ではやはり「かみべっぷ」だと思いますが…。

息子の同級生が「上別府」で「うえんびゅう」です。
父親が鹿児島出身だそうです。
Commented by gayacoffee at 2019-09-29 12:19
キさん、ありがとうございます。
情報ありがとうございます。
by gayacoffee | 2013-01-29 17:23 | ガヤマスのつぶやき | Comments(10)

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