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コーヒーの香りのする線香を見付けました。日本製です

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きのうのことです。
定休日だったので店の雑貨品・消耗品など買いに、鹿児島市七ツ島にあるホームセンター「ナフコ」谷山店へ行ってきました。月2、3回行ってはしばし回遊魚のように店内をうろうろして、自分に関係ある大まかな商品は把握しているつもりでしたが、いつものコース上をすっと通る瞬間、目の端にコーヒーの文字とカップがちらっと入りました。
「おっ!」
立ち止まって振り返ると、確かにコーヒーカップの写真が載ったパッケージがあるではありませんか。
「でも、どうしてこんなコーナーに…」
そこは仏具・神棚などの品々が並んでいる場所です。
パッケージをじっくり見て、「なるほど…」とつぶやきました。コーヒーの香りのする線香です(右上写真)。

「香りの記憶 珈琲」と商品名もずばり。製造は孔官堂(本社・大阪市福島区)です。
キャッチコピーに「灰もけむりも非常に少ない」とあり、極め付けは「日本製」と明記してある点ですね。メード・イン・ジャパンの品質の主張、伝統の誇りでしょうか。箱の裏のデータでは、主原料が炭粉、タブの木の粉、香料、内容量約100g、1本の長さ約145mm、燃焼時間1本約30分(立てて使用時)とあります。同社従来品と比べて煙と灰が少ない、との説明書きがあります。

「珈琲」「コーヒー」「可否」などとあれば、コーヒー屋の習性として買わずにおられません。795円の出費でしたが、実はコーヒーの線香に興味があったのです。本当にコーヒーの香りのする線香ならば、お香としても使えるでしょう。

早速ゆうべ試してみました。
ふたを開けると、おや、コーヒーの香りがしますね。やや浅めの煎りの香りです。
線香は細め。見た目はごく普通の線香です。火を着けました。ふわ~っとコーヒーっぽい香りがします。軽やかな香りです。いやいや立派なもの。本物のコーヒーの香りほどの豊かさ奥深さまで求めては欲深いと人が笑います。線香でこれだけ出せれば結構!

コーヒーの魅力の半分は、身も心も包みこんで抱きかかえてくれるような豊かなアロマでしょう。コーヒーを日ごろ飲まない人でも「ああ~、いい香り」と鼻をぴくぴくとされます。ほかのいかなる香りにもその代替はできません。食欲をそそる匂いの代表はウナギのかば焼きとカレーです。ただし「匂い」と表現します。「香り」ではない。ここに嗜好品ならではの繊細さがあります。

コーヒーの香りは、まず焙煎の段階から発生します。生豆の状態では青臭いだけですが、煎ることであのたぐいまれなる香りが発生します。店でコーヒー豆の香りが少しずつにじむように静か~に漂っているのは、店内で焙煎済みの豆をストックしるからでしょう。密封ビンを開けるたび、ポンと音を立てて抜ける炭酸ガスと一緒にアロマが立ち上ります。コーヒー豆を買ってくださるお客様が、「あ~、いい香り~」と鼻をやや上に向けておっしゃいます。ミルで粉にするとコーヒーの香りが一挙に拡散します。外から入ってきたお客様が「外までいい香りがしているね~」とおっしゃいます。

こんなにすばらしいコーヒーのアロマながら、消え散るのが早いのが難点、もったいないところです。
芳香剤、あるいは消臭剤の代わりとしてコーヒーの粉を靴箱、玄関、車内に置く人もおられます。それはアロマの効果よりも、悪臭を吸収してくれる働きの方が大きいと思われます。焙煎とはいわば炭化です。いわゆる炭になる前に煎り止めるだけのことで、エスプレッソコーヒー用の焙煎度「イタリアン・ロースト」などは真っ黒に焼きます。炭化の一歩手前です。
コーヒーの香りはさ~っと広がりす~っと消えます。
「この香りを長く保つ方法はないのだろうか?」
以前から興味を持っていました。
スーパー、雑貨店、ホームセンターなどで注意していてもコーヒーの香水、または芳香剤を聞きません。
かつてロッテだったか、「コーヒーガム」というのがあって、私の大好物でした。最近見ません。ガムにできるなら香料もあるでしょう。
多くの人が「いい香り~」と言うのに、なぜか芳香剤がない…。不思議です。
香りを楽しむ商品がなければ自分で作るべきか、などと思っていました。
コーヒーの香りのする線香を見付けて、そんな手間のかかる仕事に手を出さずともよいと分かり、ほっとしました。
Commented by インセンスマニア at 2013-12-28 10:44 x
最近コーヒーのお香を探しているのですが、インド産のものは尽くコーヒーじゃない匂いでした・・・
やっぱり日本のお香は凄いですね!
Commented by gayacoffee at 2013-12-29 14:44
インセンスマニアさん、ありがとうございます。
コーヒーの香りはかなり複雑で1000種類だのとか相当に多い成分で構成され、いまのところ人工的にそのままそっくりの再現はできないらしいのですが、この線香はなかなかに近い雰囲気を持っていると感じました。あくまでも線香なので限界はあるでしょうが、頑張っていると思います。さすがほのかな香りを大切にするメイド・イン・ジャパンです。
by gayacoffee | 2013-04-18 15:32 | コーヒー㊙㊕情報 | Comments(2)

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