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味方を背後から射るか? 理解不能の麻生副総理の発言

それにしても理解できないのが麻生副総理の発言です。いくらなんでもナチスを例にしたら、国際的な反動がどんな形でどのくらいくるか、分かりそうなもの。当たり前の常識があれば、そうです。

マスコミが伝える範囲の情報ゆえ私ごときが断定してはいけないかもしれませんが、日本国憲法の改正論議に関し、国民が騒がないよううまくやっていきたいという内容の講演を29日、都内のホテルでする中で、麻生副総理がよりによって引き合いにしたのがドイツ・ワイマール憲法だった、そうです。「いつの間にか騒がれるようになった。マスコミが騒いで、中国も韓国も。ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」(時事通信)と語ったとマスコミが伝えます。「失言であり、撤回します」で済むかどうか。かのユダヤ人団体がすでに抗議を表明、中・韓もここぞとばかりに外交・政争の具に利用しそうです。

いちばん残念なのが、健全なかたちの憲法論議を妨げた、という点です。しかも改正派自らが、です。
いまや国民の過半数が憲法改正を論じること、あるいは改正自体に賛成している、とマスコミがアンケート結果を出しています。自衛隊の存在をどうするか、長年放ってきた問題をそろそろ決着させないと、日本は独立国として前に進めません。軍備=侵略ではないし、そうならないために憲法で位置づけることも必要です。
姑息な輩が、改正案の垣根を低くしようと96条改正を先に持ち出しました。以前、当ブログで書いたように、家康が大阪城外堀を埋めさせた手口です。
憲法改正は、正々堂々、最大の課題である9条を問うてこそ、意味があります。

もうひとつの問題。
麻生副総理が、憲法論議でマスコミや国民が騒ぐことを明らかに嫌っていることです。
憲法は国の柱です。これを様々な立場から論じることを迷惑と考えているなら民主国家の政治家失格でしょう。論じて論じて、その上で、すべての国民が納得することはありえないながらも、国民投票で最後は決めるという手続きこそが、「私たちの憲法」となりえるのです。
こうした論議をも、一時停止させた麻生副総理は、しばらく蟄居閉門すべきでしょう。

自民党圧勝(実は、民主党の自滅)の参院選を経て、安倍総理はじめ、憲法改正に向けて動こうとしていた矢先の麻生発言は、国際的な禁じ手を差してしまいました。安倍総理は海外で、「日本は政治家が憲法改正を口にするとたたかれる」というようなことを述べていたようですが、たたかれるにはたたかれる理由がある、と言わざるを得ません。まさか、ここで味方に背後から矢を射られるとは、安倍総理も頭の痛いところでしょう。
あっ、権力闘争の世界では、身内こそいちばんの敵、ということもあります。
by gayacoffee | 2013-08-02 14:05 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

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