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知事にも驚いたが、8人の県議にもあきれる~スーパーアリーナ構想

驚くニュースが、地元民放・南日本放送(MBC)のホームページにありました。

伊藤鹿児島県知事がおととし構想を打ち上げ、県民の大反対で“再検討”となった「スーパーアリーナ」にからみ、鹿児島市などを地盤とする鹿児島県議会議員8人が伊藤知事と面会、鹿児島港本港区での整備を求めたそうです。先日の日曜に投票、即日開票で当選したばかりの自民党鹿児島市・鹿児島郡区県議団の県議8人です。MBCのニュースによると、鹿児島港本港区は「離島の玄関口であり中心市街地の回遊性の向上が期待される」などとしてこの地での整備を求める要望書を知事に提出したそうです。

あきれますね。この8人の県議。県民の行った反対署名活動の結果をどう思ってきたのでしょう。確かに、上海派遣問題など含めた税金の使い道に対する反対署名活動だったので、「スーパーアリーナ」自体に県民が反対したかは明確でないとする解釈もありえないこともないでしょうが、常識的に考えて反対の声が大きかったとみるべきでしょう。だからこそ、知事も“再検討”、つまり一時保留として県民の怒りの矛先をかわしたわけです。県議選も済み、ほとぼりが冷めたころあいとみたか、ぞろ動きが出てきましたね。鹿児島市中心地区の商店主らも鹿児島本港区へのスーパーアリーナ誘致に動いているようです。

私は、その機能が「スーパーアリーナ」である必要があるかは別として、公式スポーツ競技・大会が開ける総合体育館が現状県内にない、との指摘があることから、公式競技を開催できる基準・条件を満たす総合体育館が県内に必要だとは考えます。これに異存はない。
問題は、場所です。伊藤知事は、なんと鹿児島本港区・ドルフィンポートの地にドン亀のようなアリーナをメーンとサブの2基造るという構想をぶち上げました。その記事を地元紙・南日本新聞で見た私は、瞬間、「バカじゃないか!」と思わず吐き捨て、罵倒してしまいました。あの桜島、そして「錦江湾をどかーんと望むすばらしい景観の地になんのビジョンもないのか、この“自治省”知事は!」と怒りを覚えました。選良である知事に対し失礼だったかもしれませんが、それが私の正直な感想でしたし、いまもそれは変わりません。
天文館はじめ鹿児島の中心街から望む桜島の景観が台無しですよ。繁華街から桜島が見えなくなるんですよ。100年後の子々孫々にどう申し開きをするつもりでしょうか。
回遊性が高まる?? バカを言っちゃいけません。スポーツをやった後に誰が繁華街でショッピングをするでしょうか。汗まみれで、家に帰ってシャワーを浴びますよ。この車社会ですよ。ちょっとしたイベント・大会があるたびに自動車が鹿児島本港区一帯に列をなすでしょう。それだけの駐車スペースを確保するのでしょうか。
また、ドン亀アリーナがどーんと居座るせいで、鹿児島市が本来持つ港町としての貴重な素材をみすみす捨て、海と繁華街が隔絶するのです。
そもそも、ドン亀アリーナを造って客を繁華街に呼ぼうなんて発想がおかしいでしょう。ショップ・商店と建物の大家が、お客様を呼び込もうという日々の努力でしか、客は集まらないと思います。いまの天文館にいかほどの魅力があるのか、そして昔とどう変わったのか、一体天文館という場所は何なのか。一度、既成の思いを粉々にぶち壊すところからスタートするのではないか、と思いますがね。アリーナなんかに依存する体質は、従来の箱モノ行政、公共事業頼りの産業振興と同じです。少子高齢化となり、さらにそれが進む時代にあってもうその手は通用しないのではないでしょうか。
そこに疑問を感じないのでしょうか、この自民県議8人は?

ちなみに、鹿児島市をはじめ霧島市など6つの市などが「スーパーアリーナ」誘致に名乗りを上げているそいうです。県全域からの交通アクセス、駐車場・交通渋滞の問題、利便性のある構造を可能にする、広々とした土地を、しかも安めに確保できるといった面から総合的に場所を選定していただきたい。なんでもかんでも鹿児島市に集中させようなんて思考も時代錯誤ではないか、と私は思います。

そんな論議を、まず県議会の中で徹底してやっていただきたい。そう、今回当選した県議の皆さんに期待します。
by gayacoffee | 2015-04-16 20:49 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

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