人気ブログランキング | 話題のタグを見る

なんとか4種を焙煎! 薄日の土曜。端午の節句の団子の続報

なんとか4種を焙煎! 薄日の土曜。端午の節句の団子の続報_e0130185_1134148.jpg

空高くに羽毛のような薄い雲があります(上写真=当店のある鹿児島市坂之上、南東の空。午前11時半ごろ)。雲の形、高度などで今後の天候が分かるような知識があればなあ、と思います。
漁師は風、雲などをよんで漁に出ると、若いころに当時初老の漁師から聞きました。具体的なもので、「〇〇の風が出たら…」「〇〇岬がかすんで見えたら…」。いやいやもっと複雑な事例の一部を教わりました。親や先輩から教えられたと言っていました。
漁ばかりではなく、農村の暮らしの知恵・技もそうでしょう。ひょっとすると何千年も前から受け継がれてきた私たちの暮らしに根ざした知識とか知恵とか文化とかが、特にこの大量消費時代の50年ほどでかなり絶えたんじゃないでしょうか。端午の節句の団子もわが家では作らなくなりました。
愛竹家・橋口博幸さんが以前、「竹細工・工芸の研究をしているけど、南九州のどこどこ地域にずっと昔から伝わった細工法を調べたいのに、伝承者がほとんどいなくなってしまいました。竹細工をやる方がいると聞いて訪ねると実はよその県とか地方で美術工芸として学んだと伺うことが多いんですね。生活の一部としての竹細工、例えばザルとかカゴとか、そうしたものは必要がないと作る技もなくなってしまいます。その土地ならでは、という技法・素材が貴重なんですけど」。
ひょいと行けばあちこちコンビニはあるし、大雨の日でも濡れずに終日買い物できるショッピングセンターがある時代です。世界の裏側とライブで会話もできる。昔と違い、できるだけ道具も食べ物も自作していた時代とは違います。お金を出せば、手作りするよりずっと安く簡単に、そこそこのものが手に入る現代です。仕方がないといえば仕方がない。しかし、先人の知恵が消えていくのは相当にもったいないものです。

土曜です。昼を回ってご家族連れのお客様などぽつぽつご来店。ありがとうございます。

開店前にばたばた4種類のコーヒー豆を煎りました。
●ブルンジ・カルシ・ブルボン=準期間限定豆(深煎り)
●タンザニアAA=キリマンジャロ(深煎り)
●ペルー・モンテアルトJASオーガニック=有機栽培豆=インカの香り(深煎り)
●マンデリンG1=ライト・マンデリン(中深煎り)

追記】=午後7時21分
日中はぽつぽつとお客様がご来店、駐車スペースがなくなる状態が一時ありましたが、夕方になって静かな店内に戻っています。

桜島がこの時刻までにきょう4回噴火、午前8時56分には昭和火口が火口上2300mまで噴煙を上げたようです。きょうは桜島上空は東風、つまり鹿児島市中心街が風下。天文館や鹿児島中央駅など繁華街が降灰に見舞われたことでしょう。

5月5日付けの当ブログで、端午の節句に作る団子のことを記しました。小豆の団子を竹の皮に包んだもので、鹿児島では端午の節句といえば一般に、ちまきに似た灰汁(あく)に漬けたもち米を竹の皮で包み蒸す「あく巻き」。坂之上では「あく巻き」も作りますが、ほかに小豆の団子も竹の皮に包んで作っていました。坂之上独特とご案内しました。
情報によると、5月7日に放送されたNHKの情報バラエティー番組「ブラタモリ」の「伏見編」の中で、太閤秀吉が愛したお菓子として老舗「駿河屋」の竹の皮に包んだ小豆の団子が紹介された、そうです。観た人の情報では、まさに坂之上の団子と同じだったそうです。
伏見の名物は羊羮で、その元となったのがこの団子だったとのこと。秀吉が節句の団子に感激し、これよりうまいものを作れと触れを出し、日本中にお菓子が広まったとも。タモリさんは「おいしい、おいしい」と食べていたそうです。タモリさんは竹の皮の小豆の団子を知らなかったようで、「福岡(博多)にはなかったのか?」と情報を寄せてくれた人の感想です。
18日の深夜に再放送されたそうですが、こちらも私は観ませんでした。残念。ちなみに、「伏見編」は7日放送回で平均視聴率が16・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録、番組歴代最高をマークとか。

追記】=午後8時24分
なんとか4種を焙煎! 薄日の土曜。端午の節句の団子の続報_e0130185_20175749.jpg
鹿児島の情報誌「LEAP」(右写真=6月号)が6月20日発刊号から隔月刊(偶数月)に変わる、そうです。定価も税込400円から同500円に変更。
創刊以来月刊でよく読んできた地元情報誌で、当店に置いているいろいろな雑誌・情報誌の中でも人気があるだけに、発行回数が減るのは残念ながら、厳選した内容になるのを期待します。
Commented by 常連のNです at 2016-05-21 21:03 x
 Regionといい、LEAPといい、残念なニュースが続きますね。
 地方で質の高さを維持しながら、雑誌なり、冊子体を続ける
のは、本当に難しいですね。

Commented by Ex-Tannyaman at 2016-05-21 21:20 x
> 竹の皮に包んだ小豆の団子

今となっては思い出せないことが多すぎますが、鹿児島では食べ物にさえも自虐的な名称をつけていましたね。たとえば、「げたんは」とか「うんまんきんたま」など。後者が竹の皮に包んだ小豆の団子だと思います。明石屋の本社あたりに問い合わせたら、正しい答えが戻ってくるでしょう。

ま、「いぬのふぐり」なる植物の名称もあるほどですから、ひんしゅくを買うこともないと思います。
Commented by gayacoffee at 2016-05-22 19:09
常連のNさん、ありがとうございます。
おっしゃる通り、紙媒体がなかなか難しい時代なのでしょうか。多くの情報がネットで手軽に入りますね。でもローカル情報はネットの隙間の気がします。ただし、ローカル情報の価値、それを欲しがる市場、ことに紙媒体を作る事業の手間から考えるとなかなか難しいのでしょうね。
Commented by gayacoffee at 2016-05-22 19:22
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
「春駒」ですね。「うんまんまら」。確かに似ています。
「春駒」の由来をネットで見ると、もち米・粉を使っているようです。坂之上のものは小豆団子で、実際食べると「春駒」とはちょっと違うんです。小豆度が高いというか、もち米を使っていなかったんじゃないかと記憶しています。
鹿児島では似た菓子として、かからん団子(だご)とか、けせん団子あたりじゃないかと思います。
昔作っていた人に詳細を聞いてみる必要がありますね。
by gayacoffee | 2016-05-21 12:18 | 焙煎人日記 | Comments(4)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


by gayacoffee