人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「アンパンマン」と「バイキンマン」

漫画家で作詞家でもあるやなせたかしさん原作の人気アニメ「アンパンマン」が私は好きです。
娘らが幼いころ、レンタルビデオ店で何本も借りて一緒に見て、ファンになりました。
娘たちも随分大きくなり、最近は「アンパンマン」の話題などまったくしません。私の方は、10代、20代のころと違い、中高年になると時間が止まったように15年近く前の出来事をきのうのことのように思い出すこともあり、「アンパンマン」もかなり鮮明に記憶しています。

ストーリーは毎回、悪役のバイキンマンとドキンチャンが悪だくみをし、アンパンマンが最後にはやっつける、という単純なもの。
ジャムおじさんら「家族」のきずなに加え、テンドンマンや食パンマンといった個性あふれる脇役がストーリーに華を添え、「愛」「友情」「勇気」「正義」といった、大人社会が忘れている、人としての大切なものを伝えてくれます。

そして私がこのアニメが好きな理由は、なによりも悪役であるバイキンマンとドキンチャンの存在です。「世界征服」をたくらみながら、毎回おまぬけな策で、「一般人」にいじわるをしたり困らせます。数ある「勧善懲悪」主義の子供向け番組で「アンパンマン」がひと味違うのが、あれだけ悪だくみで困らせるバイキンマンとドキンチャンを、アンパンマンらが「追放」したり「抹殺」しない点です。
「仮面ライダー」などヒーローたちは悪を倒し成敗=抹殺していました。時代劇もそうです。
「アンパンマン」は、アンパンマンやジャムおじさんら「一般人」と、バイキンマン、ドキンチャンの「悪者」が共存しています。主義主張は違っていても互いをどこかで認め合う、そんなメッセージが伝わってきます。

国内で起こる「通り魔」と呼ばれる事件、子供やお年寄りを巻き込む事件、世界に目をやれば、相も変わらず「正義」の御旗を振り回して殺し合う国・民族・宗派同士…。「民族浄化」などというおぞましい行為すら行われています。

現実世界はアニメと違うでしょうが、やなせさんのメッセージがとても貴重に思います。
by gayacoffee | 2008-12-09 13:15 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


by gayacoffee