過労死危険ラインは月80時間超残業だそうです
2009年 07月 01日
このニュースでちょっと驚いたのが「過労死の危険ライン」でした。
月平均80時間以上の残業ということは、週休2日制の場合で出勤日数は22日間、と仮にしましょう。
80時間を22日で割ると、1日の平均残業危険ラインが出るはずです。すると3・6時間です。
案外と短いのだなあ、というのが正直な感想です。
公務員の場合は、午後5時が定時とすれば、おそらく5時を回るとすぐに「残業」として扱われるのでしょうか。すると、プラス3・6時間は、午後8時36分ですね。
「80時間」は最低ラインでもあり、個人差もあるので、「月平均80時間以上」という「危険ライン」をどうのというつもりはありません。
ただ、民間企業はこんなもんじゃないなあ、と自らの経験から単純に思ったのです。
例えば、午後5時~6時の1時間を「夕食のため」とかなんとかで残業時間に含めない、といった規則を民間会社は設けたりします。実際は夕食など摂るひまがないほど忙しいから残業するわけですけど…。
業種・企業にもよるでしょうが、私が長くお世話になった新聞・出版・広告・印刷業界では、午後9時ぐらいだとまだ「夕方」といった感覚でした。午後10時でも早い方で、同僚に「今日はなにかあるの? 早いね~」などと言われます。
私がいちばん仕事をしていた(時間だけ?)ころはほぼ毎日午前0時、1時すぎまで残業していました。
自慢じゃありません。非合理的な業種の代表格、という紹介です。
残業時間は1日平均6時間超、月平均となると休日出勤もよくありましたから、仮に1カ月に25日間働いたとして150時間となります。そうですね、こんなものだったと記憶しています。
流通業も、店長さんなどは長時間働くことで有名(?)ですね。朝7時には店に出てきて、帰宅は店を閉めた後の午前様、と知人に聞いたことがあります。
飲食チェーン店の店長が過労死した問題で最近裁判所の判断が出ていました。
日本の企業は、社員の心・健康・ゆとりの犠牲の上で成り立っているわけで、それでも派遣切りしたり、契約解除をしたり、リストラの名目で人員整理したり。労務面からみると、日本の企業の多くがビジネスモデルとして破たんしているのではないか、と思うほどです。
多くのサラリーマンの方々はよく働きます。高度成長期を支えた先輩方と同じようによく働きます。なのに、ますますサラリーマンの暮らしにゆとりがなくなるのはどうしてでしょう。
なお、自営業者を含めた経営者はこの限りではありません。それこそ過労死するまで働くのが経営者でしょう(私自身に言い聞かせているわけです)。そういえば、経営者の過労死統計というのはあるのでしょうか。調べてみたいと思います。
この場合の「経営者」とは、名ばかりの役員ではなく、実質的な経営者のことです。念のため。