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「東京」五輪落選の翌々日の読売広告に異議

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上写真は、読売新聞(西部版)の10月4日付けに掲載された見開き全面広告です。当日は目にとまらず見過ごしていましたが、10月頭からの新聞をめくっていて昨日気付きました。広告主名は「財団法人日本オリンピック委員会」です。

2日夜にオリンピック開催の招致で「東京」落選が決まり、その翌々日の朝刊に掲載されたもの。モノクロでイラストも文字も手書きのようなタッチで、急場しのぎのように見えるデザインです。

メーンのキャッチコピーを「これまでの努力を、これからの努力へ」としています。
「これからの努力」とは何だろう、とコピー文を読んでいくと、「東京オリンピック招致という大きな夢に向かって、日本がひとつになった事実は、世界へのアピールの原動力になったとともに、私たち日本人の深い絆となって、しっかりと遺すことができました。この絆を大切に、これからはじまる新しい努力へとつなげていきます」とあります。
再び開催地の招致運動を行うのか、否か具体的ではなく、あいまい。「これからはじまる新しい努力」とは何なのか…、これもあいまい。あいまいさに意味があるのかもしれません。

それよりも、疑問というか、異議があるのが「日本がひとつになった事実」という文言です。
これは問題。聞き捨てならない言葉です。
いつ「ひとつ」になった「事実」があったか、「日本がひとつ」になっていないこと=招致ムードが盛り上がらないことが「落選」の原因のひとつとも伝えられたはず。日本人は東京でオリンピックを行う必要を、昭和30年代ほど感じなかった、その結果が一部の人々だけの盛り上がりのない招致運動となったのだと思います。
もちろん、開催してほしい人もたくさんおられるでしょう。でも「日本がひとつ」にはなれなかったことが「事実」です。
元(?)作家の知事が旗振り役なら、広告とはいえ、文言に細かい配慮が欲しいところ。ウソを書いてはいけません。

この奇異で表現に問題のある見開き全面広告は一体なんなのでしょうか。
おそらく、「当選」時に見開き広告を打つ予定で、大手新聞の枠を予約していたのでしょう。「落選」となっても、見開き広告の枠をキャンセルできないことから、上写真のデザインとなったのでは、と勝手に推測します。
そこで、疑問は「落選」時の原稿はいつ作ったか、です。
デザインを全面的に作り直すのは時間的に、日本オリンピック委員会の責任者の決済が新聞原稿に間に合うとも思えません。確か新聞社への広告原稿の持ち込みは4、5日前までだった、と記憶しています。
「落選」が決まってから原稿を作っていたのでは間に合わないとなると、見開き枠をおさえ、「当選」「落選」の両原稿を用意していた可能性が高いでしょう。
幻となった「当選」時の広告原稿は一体どんなデザインだったのでしょうか、気になります。

「落ちた犬を打つ」のは性に合いませんが、今回の「東京」招致運動の推進者は「犬」ではなく、闘牛のようなファイトあふれる人物で、しかも公人、しかも税金を使っての活動でした。
ゆえに、「落選」後もしつこくブログで書きます。
by gayacoffee | 2009-10-11 15:16 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

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