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「ニガゴイ」と「ゴーヤー」の違い~その①

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原発事故のよる節電の呼び掛けもあって、“緑のカーテン”としても人気のある「ニガゴリ」(鹿児島で「ニガゴイ」、沖縄で「ゴーヤー」または「ゴーヤ」)。
先日の当ブログ「焙煎人日記」でも少し触れましたが、「ニガゴイ」と「ゴーヤー」は同類ながら、少し品種が違うのではないか、と私は感じてきました。私のただの記憶違いか…と思っていたところ、お隣のYさんからのいただきものを見て、やはり違うものだ、と半分理解しました。「半分」の意味はあとで書きます。
Yさんは同じ畑で同じように種をまいたら異なる実がなった、とのこと。栽培方法で育ちが異なったわけではありません。

上写真がYさんからいただいた2種類です。
上が鹿児島で昔から食べていた「ニガゴイ」、下が最近よく見かける「ゴーヤー」です。
明らかに形が異なります。
「ニガゴイ」はキュウリのように細長く、色が「ゴーヤー」よりも薄い緑色です。「ゴーヤー」は中ほどがかなり太くなります。沖縄料理の人気もあって全国的に「ゴーヤー」と一般的に呼ばれるのが、このぶっとい形の品種です。
味も「ニガゴイ」の方が苦味が強く、一方「ゴーヤー」は水分がより豊富で苦味も柔らか。

ここで疑問。そもそもこの2種類はなぜ違うのか、です。
和名は「ツルレイシ」。イボイボなどの形状から果樹であるレイシ(ライチ)に似ていることからそう名付けられたとウィキペディアにあります。

続いてウィキペディアでは「沖縄本島ではニガウリのことを『ゴーヤー』と呼ぶのが一般的であるが、沖縄料理ブームの影響もあり、全国的に見ると『ゴーヤー』または『ゴーヤ』を使用することが多くなっている。『ゴーヤ』という呼称が普及していった経緯は諸説ある。中国語では 苦瓜 (kǔguā、クーグア)や 涼瓜 (liángguā、リァングア)などと呼ばれ、日常的に食用にするだけでなく、焙煎してお茶として飲用することもある。また、英名の bitter melon も苦い瓜の意味である」とあります。
さらに、「九州・南西諸島各地に地方名があり、沖縄県では沖縄本島(首里・那覇方言や今帰仁方言など)で『ゴーヤー』、宮古島(宮古方言)で『ゴーラ』、八重山(八重山方言)で『ゴーヤ』、熊本県をはじめとする九州の大部分では『ニガゴリ』、鹿児島県奄美大島では『トーグリ』、長崎県諫早地方、鹿児島県本土では『ニガゴイ』などと呼ばれている。諫早地方では『ニガウイ』の名称も併用される」とも。

このようにウィキペディアでは「ニガゴイ」=「ゴーヤー」という流れ。疑問は解決しません。
さらにインターネットで調べると、2つの違いを記述しているブログに出合いました。勝手に紹介させていただきます。
●「苦瓜はゴーヤより細く硬く苦味が強い。ゴーヤは苦瓜を改良したもので柔らかく苦味が弱い」(プリティ ローズ)
●「簡単に言うと苦瓜の品種改良がゴーヤなのである。あとは、苦瓜の方が苦味が強い そして硬い 家では、一度茹でてから炒める。ゴーヤは、そのまま炒めている」(カントリーロード)

なるほど、品種改良となると味、歯ごたえが「ゴーヤー」の柔らかさに納得できます。

ん? そうなると、2つの新たな疑問が生じます。
①細長い品種改良前のものを「ニガゴイ」なら、両者を使い分けする必要があるが、市場や流通で使い分けられているのか?
②品種改良されたものを「ゴーヤー」または「ゴーヤ」と呼ぶならば、沖縄にもともとあった品種はどんな形状をしていたのか? 「ニガゴイ」と同じであるならば結局「ニガゴイ」=「ゴーヤー」となるのではないか? となれば、品種改良したものは本来「新ゴーヤー」などと命名すべきだったのではないか?

この疑問を解決すべく、さらに探索を続けます。
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Commented by 盲目の剣士 at 2011-07-19 09:13 x
今まで私も気が付きませんでしたが、言われてみれば、
以前、沖縄で買ってきていただいたゴーヤは苦味が少なかったように思いました。
我が家で食べているものは、各家庭でよく栽培されるようになり、買うことは
少なくなり、自家栽培やいただいたりしています。
子供の頃は、売っていたのかどうかわからないが、食べた記憶がありません。
食べ始めたのは大人になってからだったと思います。
姿、形までは覚えていませんが、最近のものより昔のものの法が、硬くてにがかったように思います。
原型を見ずに食べているので、どちらを食べているかわかりませんね。
最近は、慣れたせいか、にがみと硬さは気になりません。

Commented by gayacoffee at 2011-07-19 11:27
盲目の剣士さん、ありがとうございます。
子供のころ、家の庭先に植えてあったのは細長い「ニガゴリ」でした。太いタイプの品種がいつごろ出回り始めたか不明ですが、いまは太い品種が主流となって「ゴーヤー」「ゴーヤ」として鹿児島のスーパーなどでも売られています。
皮も柔らかく苦味も弱いので品種改良された「ゴーヤー」の方が料理に合うのでしょう。
昔ながらの「ニガゴリ」を薄く輪切りにし、醤油とかつお節をかけたシンプルな苦味が懐かしくもあります。
by gayacoffee | 2011-07-18 21:00 | ガヤマスのつぶやき | Comments(2)

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