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「たばこは、口と鼻とでゆっくりと味わうといい」

「たばこを吸うとがんになる確率が△%増える」
「たばこは麻薬と同じだ」
「たばこを吸う人間は自制心が乏しい」
「たばこは健康の敵だ」
「たばこを吸うことは自殺と同じだ」
そして、ついには「たばこを吸う人間は早く死ねばいい」とまで言われている喫煙者、愛煙家。私もそのひとりです。

健康への影響で言うと、マッカーシ的「禁煙派」の方々は、車の排気ガス、携帯電話などの発する電磁波についてどう思っておられるのか、私は問いたいし、日本の自殺者数が3万人を超えていることをどう考えるか、さらに閉塞社会のストレスの害についてどう思っているのかを聞きたいものです。
たばこ=がんのすべての原因、という思考には異議があります。

また、たばこは酒類と違い酩酊もせず悲惨な交通事故を起こすこともありません(ライターを探したりして脇見運転の危険性はありますが)。「ドラッグと同様に中毒になる」と嫌煙派は非難しますが、ドラッグの危険性は幻覚、それによる犯罪性、ついには廃人となることであり、たばこをそれと同列に語る者の悪意を感じざるを得ません。中毒=依存症というならば、「パチンコ中毒」などサラ金に手を出し自己破産、一家離散という悲劇を生むことがある一方、たばこで自己破産するとは耳にしません。
「たばこは、口と鼻とでゆっくりと味わうといい」_e0130185_2112047.jpg
前置きが長くなりました。
“赤狩り”的厚生労働大臣の値上げ発言もありましたが、1箱400円台に値上がったのを機に私は、低価格たばこ「わかば」(1箱250円)に切り替え、いまに至ります。
できれば私は、フィルター付きの紙巻きたばこ(シガレット)ではなく、パイプやきせるでたばこを吸いたいと思い、一時試みました。
パイプ・きせるは管にヤニがたまり、掃除が面倒でつい遠ざかってしまいます。しかし、いちばんの理由は、むせる、またはくらくらとくるという点でした。フィルターを通さずに葉っぱをそのまま吸うわけですから、強烈です。パイプは煙を肺に入れない、と聞いたことがあったのですが、これも不思議でした。

先日、愛煙家Nさんにパイプの吸い方を教わりました。
やはり、パイプたばこは煙を肺に入れずに吸うとのこと。私はシガレットの癖が抜けず、パイプたばこもついつい肺まで入れてきました。
Nさん「パイプ(のたばこ)を肺に入れると大変なことになりますよ。フィルターを通さずに葉そのものですからね。ドーンとくるのは当然です」
では、どうやって吸うのか。
Nさんが試行錯誤で会得したパイプ喫煙法によると、ゆっくりと口に煙を吸い込み、口の中で味を楽しんでから鼻からすーっと吐いていくそうです。
Nさん「パイプから煙を上げようと、スパスパとやる人がいますが、葉をいたずらに燃やすだけで喫煙ではありません。火床がパイプの(皿の)中にできたら、薄い煙が立ち上るぐらいでゆっくりと吸いましょう。口をすぼめるように優しく煙を吸って、口の中にため味を楽しみ、鼻からゆっくり出すんですよ。肺に入れたら大変なことになりますよ。パイプたばこの香り、味を口の中でたっぷり味わいます。甘くておいしいですよ」
舌がピリピリすることがある、と私が質問すると、Nさんは「パイプの吸い口に舌を近づけ過ぎですね。舌は奥に丸めるなどして吸い口から離すと、ピリピリしません」。
大きな疑問をNさんに投げかけました。
「口の中に煙を入れるだけではたばこを吸った気にならないんじゃないですか? それで十分なのですかね」
Nさん「シガレットとパイプの吸い方の大きな違いです」
そうおっしゃって、違いを丁寧に教えてくださいました。
シガレットは煙を肺に入れます。この点が肺がんの原因とされるゆえんです。いわゆる「肺喫煙」です。
これに対しパイプ(葉巻きも)は、「口腔内喫煙」。口から煙を取り込み、口の粘膜から、さらに吐く際に鼻の粘膜からニコチンを摂取します。
Nさん「肺喫煙だと、ニコチンが血中にわずか6秒で摂取されるそうです。一方、パイプでは口・鼻の粘膜からですから6分かかるそうです」

「口腔内喫煙」を試してみました。
まず、きせる。持っているのは管の短いきせるです。手巻き用のたばこの葉「マニトウ」を吸ってみました。無添加とのこと。きせる用の刻みたばこよりも荒目ながらも、指先でくるくると丸めて皿に詰めて火を付けました。
肺に入れないよう、煙をゆっくりと口の中にためて、静かに鼻から吐いていきました。ん~ん、刺激がありますね。鼻の奥でガツンと味わうことができます。紙巻きたばこは、ニコチン・タール量が調整されているため、肺に入れやすく、刺激が少ないためスパスパ、ダラダラと吸いがち。そして口から火事のように煙を吐いてしまいます。きせるは皿が小さいので、ゆっくり吸っても2、3分で吸い終わります。それで十分にたばこを楽しめました。
口と鼻でたばこを味わう刺激を、この年になって初めて知りました。なんという無知!

続いてパイプを使ってみました。
こちらではパイプ用の葉「ハーフ&ハーフ」を使いました。舌を少し引っ込め、パイプの皿の葉に十分火が回ったのを確認して、あとはゆっくりと、Nさんの言う「恐る恐る」ぐらいの気持ちで吸い、口にためた後、鼻からこれまたゆっくりと吐きました。それを繰り返すうちに途中で2度火が消えましたが、気にせずにライターでまた点火し、ゆっくり、ゆっくり。吸い終わるのに1時間半。
ああ、なんとゆったりとした時間でしょう。手元のコーヒーともよく合います。
シガレットだと、ついついふかし過ぎて何本も吸っては消し、また火を点けるところ。自然にたばこはゆったりと吸わざるを得ないものになります。
ぎすぎすした時代には、せめてたばこを吸うゆとりがあっていいのでは、と思う休日の午後でした。

さらに言うと、シガレットの紙に、燃えやすいよう200種以上の化学成分が含まれ、これが健康上の問題との指摘があります。灰皿にシガレットを置いておくと、そのままで燃えていきます。ところが、自分で作る手巻きたばこは灰皿に置いておくとすぐに消えます。パイプも葉巻きも同じです。
シガレットは、どんどん燃えていくように作られているわけです。
by gayacoffee | 2012-05-31 11:40 | 愛煙家のつぶやき | Comments(0)

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