誰も止められない伊藤知事。体育館構想&職員1000人上海研修
2013年 06月 04日
※上写真=きょう付け南日本新聞の社会面(左)と第2社会面(右)に県の計画に関する記事
鹿児島市でもっとも桜島を近くそして正面に臨み、青く広がる錦江湾、そして港を行き交う大小様々な船を眺みながらほっとできる場所が現在ドルフィンポートのある一帯です。そこに、こともあろうか鹿児島県の伊藤知事が総合体育館を計画しています(31日付けブログに既報)。
地元紙・南日本新聞はきょう4日付けで、概略を伝えています。メーンアリーナとサブアリーナの2つの屋内競技施設をいまドルフィンポートのある鹿児島本港区に建設、武道館を県庁舎の水路をまたいだ海側にある県有地に建てる、とのこと。県庁近くの県有地は以前、県庁舎から桜島が見えなくなるとして伊藤知事が高層マンションを計画していた民間会社から税金を使って購入した土地です。
どうやら伊藤知事は本気で鹿児島本港区に体育館を造るつもりです。私にはとても正気とは思えません。とてもとても鹿児島人の発想とも思えません。私の常識がおかしいのでしょうか?
伊藤知事は長く中央官僚をやっているうちに鹿児島人の心を忘れたか? もしかすると以前の自治官僚出身知事らと同じく東京に自宅を持っていて、3選後には鹿児島を去るので鹿児島の景観がどうなろうと知ったことではない、などと…? いやいやまさか。伊藤知事はかの名門ラサール高校で学んでいますから、毎日桜島を遠く望んだことでしょう。桜島は伊藤知事に勇気を与え続けたはずです。鹿児島人は桜島から力をもらって育つのです。
港と鹿児島市中心街をも分断し、景観を台無しにするこの伊藤知事のもくろみ、あるいは妄想には、根の深い理由がほかに隠されているのではないか、という気がしてきました。単に、県の事業、県と鹿児島市の喧嘩、などというものではない、伊藤知事個人の心の中にひそむもの…です。
こんなことを私が考えるのは、東野圭吾さん著作を最近また読んだせいでしょうか。いやそうでなければ、到底、伊藤知事の考えが私には理解できません。偏差値の違いですか?
同紙は、体育関係団体の人たちは伊藤知事の“もくろみ”におおむね賛同している、と伝えています。県のスポーツ団体関係者は本気なのでしょうか? そういう人たちなのですか、スポーツ団体関係者とは。スポーツをやっているとそういう思考になるのですか?
第2社会面で同紙はこれまた県が計画している職員1000人の上海研修計画について、県議会でも慎重論が出ている、と伝えています。上海航空路線の搭乗率を上げるため県職員1000人の研修を上海で行うという、開いた口がふさがらない、常識はずれの議案を県は6月定例議会に提案するそうです。
慎重論とはこれまた慎重な態度の県議さんたち? それとも南日本新聞の気遣い? 慎重どころの話ではありませんよ。これをやったら日本中の笑い物です。いや笑うのは中国…でしょうね。
最大会派は自民党県議団には県議51人中35人が所属、圧倒的多数派です。自民党県議団は伊藤知事とべったりです。県議の中から首長が選ばれるなら仕方がないでしょうが、別の選挙でそれぞれ選ばれるのに、べったりです。伊藤知事が初当選した選挙では自民党県議団も割れました。当時の県議会議長が知事選に出馬したせいです。2選目から盤石でしょう。
ゆえに、伊藤知事の暴走を止められるのは県議会なのに、もう誰も止められない状態です。おそらく県議会が賛成多数で議案を可決するでしょう。そんな知事を選び、そんな県議に票を入れた私たち有権者の責任です。50年、100年後の鹿児島人に私たちは頭を下げねばなりません。
上海航空路線の搭乗率を上げるため県職員1000人を上海で研修させるなんて…慎重論どころの話じゃありません。桜島を正面に臨む絶景の場所に体育館を2つ造るとは、センスもなにもないガチガチの官僚びんたです。
鹿児島の風土は「寄らば大樹の陰」「出る杭は打たれる」です。
周囲の雰囲気を見極め、互いの出方や顔色をうかがい、首長に上司、会長に社長、校長、理事長に年長者の顔を立てつつ、「大義名分」をふまえて根回しをする能力が必要です。日本のエキスのような土地柄です。ちなみに、大久保利通はそれがうまかったのでしょう。有能な官吏タイプです。一方、西郷(せご)さあは国父島津久光を「ジゴロウ」呼ばわりしたそうですから、裏工作は苦手だったのでしょう。
薩摩の「郷中教育」で筋が通らないことに当たって人はどうあるべき、と教えられるか、ここが私たちの原点です。
国体のためにあの美観をなくすのか? 子子孫孫のために県職員が上海でなにを研修をするのか?
言われる鹿児島的伝統も分かりますが、それにしても、酷いですね。
きょうの南日本新聞にも続報がありましたね。のちほどでも紹介するとして、私が演武などしようものなら危ない、危ない。「斬って斬って斬りまくれ~」と映画「13人の刺客」状態ですよ。
http://diamond.jp/articles/-/36866
お役所にはできない、というのはごまかしですね。ご案内いただいた伊藤村長のように村役場を変えた人もおられます。同じく「伊藤」姓の知事はまるで官選のよう。
本気で上海線を盛り上げたいなら、県が1年間でもいいから、3割りでも5割りでも飛行機代を割びけるようにすればいいんだ。
だいたい、県庁まえの土地を買い取ったお金は元々、養護学校の建て替えに使うはずだったお金を流用したらしい。
今年やっと養護学校は建て替えられたけど、その前は本当にボロくて臭いも酷かった;_;
本当に伊藤知事は最低。
<上海・鹿児島・岡山>みたいにストップオーバーすることを検討すれば、他県人の笑いものになっている「1億1800万円」の大盤振る舞いなど考える必要もないのにね。
情報通信技術が台頭し始めた数年前までは、自治省も郵政省も三流官庁と言われていたけど、今ではいっぱしの一流気取りで出身者が各地で知事を務めているのは笑止千万。
上海便の利用促進策ならほかの方法、おっしゃるように利用客への補助なり考えられると思いますが、同じ税金の使い方でも、強制的な“修学旅行”はおかしいです。いや、修学旅行は自己負担だから表現が変ですね。ともかく、1億8000万円の使い方としてはおかしい!
鹿児島―上海間が尖閣問題、PM2・5問題といったことが原因で利用客が少ないのか、それともそもそもが少ないのか、ということがあります。税金使って、それこそ搭乗バブルをつくってもその後はどうするんでしょう。
南日本新聞だと研修の意味を問うなどしごくもっともな批判もありますが、私はもっと簡単に「我が国に牙を向けている敵国にびた一文くれてやる必要はなかろう。JA鹿児島も上海輸出などしていないし」の一言です。
さらにゴールドマンサックスが中国の銀行の株式を売り払ったのが一月ほど前、中国統計局の発表数字が実際の四倍だったことが判明するなど、「裸官(らかん)」「鬼城(きじょう)」などのワードで検索すれば、「成長する中国経済」など何年前のイメージでわが県の役人たちはものをしゃべっているのかと背筋が寒くなります。
そもそもが市場原理で上海路線は搭乗率が低いのです。鹿児島の経済にとって中国が市場として魅力があるのなら一定の搭乗率はキープされているでしょう。尖閣、鳥インフルエンザ、PM2・5などが影響した、というのは観光客が路線を支えていたとみるべき。観光客は“浮動層”ゆえ、なにかあると敏感に反応します。鹿児島路線だけでなく、ほかの都市の中国路線も激減したはずです(データは持ちませんが)。
不可解極まりない相手ゆえ、今後もなにがあるか分かりません。そうなると鹿児島の財界による経済交流が活発となるしかありません。しかし、中国市場に出ても反日デモはあるし、実に付き合いにくそうな隣国です。
そりゃあ、国境を隔てた国同士、腹のさぐり合いでしょうし、隣国なので事をうまくやっていかざるをえないにせよ、リスクも大きいですね。
15年ほど前からおかしいぞと思い始め、岡田英弘東京外語大名誉教授や最近では倉山満氏の著書を読み、ネット動画を含むさまざまな記事からどうやら相手はとんでもない連中だと確信をもっております。
よく言われるように国境をなくしていけばよいか?
それはたぶん大間違いでしょう。というより、国ごとのエゴを利用して自らのもうけにつなげてきたのが、そういう理想論を喧伝する勢力ではなかろうか。まあ、そちらは私の想像力お及ばない範囲でもありますが。
米中を比較すれば、硫黄島をはじめ合同慰霊祭を催せる米国との付き合いはやはり大切にすべき。ともに時代に翻弄される庶民でしかないことを対等に認める友情は貴重です。
それに対して中国(China)に我が国が学ぶものがありましょうか。我々は手ぐすね引いて何か利用できるものはないかとなめまわすような視点で観察されているだけです。
福沢の「脱亜論」をまつまでもなく、894年の菅原道真以来正式な国交は長く結ばれなかったし、それがお互いによかったと思います。
アジアの東端、海流の洗う海上にある日本と、どーんとアジアに手を広げ膨大な数の人口、民族を抱え、紀元前はるか昔から民族同士が侵略したりされたりを繰り返し、ある時代にはヨーロッパまで駆け巡って殺戮をした中国とでは、国家の姿も民衆の考えもまったく異なるのは仕方がありません。それは現代においても同じでしょう。
相手のことが不可解であってむしろ当たり前なのでしょうね。
中国から学ぶもの。それは歴史があります。人間のあらゆる姿のほとんどを古代中国の歴史はすでに見せてくれています。
高い志もあれば貪欲な征服欲もあり、さらに歴史は繰り返す。人間とは誠に成長しないもの、と中国の歴史書(小説ですが)を読んで感じます。愚かながらもまた次の世代が生まれていく、その連続です。
いまが深刻なのは、核だの原子力だの金融だのと、ひとつの地域の紛争やアクシデントが瞬時に世界に影響する点でしょう。薄氷の上を歩いているかのようです。
日本は日本としてありたい。アジア人のひとりでもあり、ときに私などは“薩摩ナショナリスト”の鹿児島人のひとりとして主張すべきを主張していこうと思います。
正直なところ、このような内容であれば、一般企業における海外出張の理由としては認められないレベルです。自由行動で自己研修できるような人間がいるとすれば、お目に掛かりたい。
そもそも中国人は、自由行動の範囲内で行う訪問に応対するようなお人好しではない。先方にしてみれば、何の見返りも期待できないし、見返りがなければスリか追い剥ぎに遭遇するぐらいだろう。もっと怖いこともあることを知ってほしいよ。
国体の開催が避けられないのであれば・・・あと1~2年で使命を終えるパナソニックセミコンダクターオプトデバイス(伊集院町)の広大な敷地を県が格安の条件で借地することはできないのかな。パナソニックも不義理なことをしている負い目があるし・・・。
まさしく的を射たご指摘です。
一般企業の研修は、どの程度の成果を出せるか目標を先に明確にしておかなければ認められません。県のいう「研修」とは、「休みをとって自費で行け」と一蹴されるのがオチというレベル。1000人ものお人よし集団が中国でお金を落としてくれて「謝々」でしょうね。
ちなみに、以前仕事で香港に行ったとき、地元のガイドが「中国(本土)に渡ったら日本人だけでタクシーに乗るのは止めなさい。日本人のパスポートは高く売れるますから。盗まれるだけならいいが、行方不明になる可能性もある」と、真剣に忠告されました。
共産独裁国で自由行動などでできるわけでなく、行ける場所は観光地巡り程度です。「研修」で行くなら、事前にかの地に「許可」をとっていかないと、スパイ罪でパクられることもあります。
尖閣事件のときだったか、日本人ビジネスマンがスパイ容疑で当局に拘束された記憶があります。
体育館建設地として伊集院のに着目された点、感服いたしました。維持管理に伴い地元の雇用も継続して生まれるでしょう。強権知事のひと声で、パナソニックに迫るという図を思い浮かべると、不謹慎ながら痛快です。
「上海の今後の発展を見越して」との県の回答。上海が発展しようがしまいが、それを鹿児島の政財界が本県発展に生かすことができるのか、具体策があるのかをいま説明してもらわないと、税金の投入に賛成できるわけがありません。
きょうアップした地元紙・南日本新聞の記事に限らず、中国の政権はかなりぎりぎりとのことで、経済バブル崩壊もそろそろ、と前から言われています。資本主義的計画経済はあくまで共産党の干渉を受けるだけに、そのリスクを回避できる能力を持たないと経済交流は危ないでしょうね。
習体制がゆきすぎる自由経済を抑えるとなるとどうなるか?
そもそも、上海からの鹿児島の客がどれほど見込めるのかも明かではありません。ともかく、客観的分析がなされていない気がします。
「スサノヲノミコト」ではなく「ヤマトタケルノミコト」でした。
訂正します。
さらに補足すれば、「中国」という名称自体「中華民国」「中国共産党」「中華帝国」のいずれかをあいまいにし、四千年とか五千年の歴史があるかのごとく錯覚させる危険を内包しています。「白髪三千丈」の類いのホラでそのまま中共の得意とする情報戦の一環だと思います。
新井白石の使い始めた「支那」という地方名がより適切で、大陸名とさまざまな民族の王朝が重なっただけの、秦漢と隋唐はそもそも別民族。半島はそもそもその属国で、「文化の通り道」であっただけ。
それらを独自に「消化する力」のあった日本の正体を明らかにするにはだ私はまだ力不足です。上記も私のささやかな「こだわり」ですので、失礼はご容赦ください。
翻って、鹿児島の知事どん(というよりも、ドンな知事)は、東京開催がイトウ体育館建設の追い風になると見るか、逆風になると見るか。
「オリンピックは少子高齢化、福島原発問題の解決にはならない。先進国中最悪の財政赤字を更に増やす結果となる、という米国カリスマ投資家のコメントも流れる」との指摘ごもっとも。
オリンピック開催決定で、長く続く不景気、先行きの見えない暮らし、さびしい懐にうんざりしていた多くの日本人に、パッとした花火を打ち上げてくれた感があります。
でも財務省は増税のタイミングをオリンピック開催地決定に合わせていたのでしょう。申し合わせたように五輪特需とやらがわいてきました。地下鉄新線も前倒しするとか。消費増税は高齢化社会に対応するためじゃなかったのか? 借金返すための借金をして首が回らなくなるレベルです。パッと咲いた花火はパッと散って、後は漆黒の闇?
日本の再生は社会・経済の構造からの見直しです。
なお、伊藤知事の総合体育館構想は、オリンピックの疾風の前に消えたのか、それとも、さもしくも「特需」ついでにのっかろうと、新設されるらしいスポーツ庁なるアホのような官庁に予算補助を願い出るか?
いずれにせよ、東京湾に怒涛の如く集団飛び込みをする狂乱ネズミの有様です。