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行政のすべての情報は主権者たる国民が有するのが基本なり!

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特定秘密保護法案が衆院で可決、現在参院で審議中ですが、安倍総理は先月20日の参院国家安全保障特別委員会で、「特定秘密と知らずに近づいた一般市民が被疑者扱いされる可能性があり、言論や表現の自由が委縮する」との質問に対し、「一般市民が特定秘密を知ることは、まずあり得ない。特定秘密の保護に関わる事態に巻き込まれることは通常考えられない」と答えたそうです。きょうの地元紙・南日本新聞・社会面にありました(右写真)。

ぶったまげますね、この論理。安倍総理の答弁は全く答えになっていませんし、すり替えているし、そうでなければバカです。国民を愚弄している。国のトップをバカ呼ばわりするのはそれこそ“自虐”ながら、そうとしか受け取れません。
このネット社会です。どこでどう、国家機密が漏れるか分かりません。意図的でなく漏れることがありえます。海外からネットを通じて日本の機密事項に侵入した痕跡があったと報道されたのは最近のことです。それも複数の省庁の機密事項で、盗まれた可能性もあるとされます。
こうした行為は他国の諜報機関の仕業かもしれませんが、これがネット上で拡散し、日本の一般市民がたまたま“逆輸入”したらどうなるのか。やはりスパイ扱いでしょうか。海外からのネット侵入で、かの国が想定されたらどうするのでしょう。安倍総理の携帯電話の内容が傍受されていて、それが特定秘密に該当したらアメリカの・オバマ大統領の部下を容疑者にするのでしょうか。

ま、それはさておき、そもそも、「一般市民」とはなんぞや。語感から、お上意識が抜けぬ印象を受けます。
公務員は、国益に関わる機密に直接触れながら仕事をする場合があるので、すでに公務員法でしばられています。国会議員は、政府の独走を監視する機能としてありますし、議会制民主主義の基本です。
新聞・テレビ・雑誌などの報道記者・機関は、国家が自らに都合の悪い情報を隠す習性が必ずあるので、それを国民に知らせるために存在します。民主主義を実践する、それこそ一般市民側からの監視機能のひとつです。
しかし、民主主義の基本は、あくまで主権者たる国民・一般市民に政府がすべての行政情報を開示し、判断を仰ぐことです。「機密」「特定秘密」だのは、著しく国益を損ねる場合のみ一定期間に定められるものでしょう。ある時期に「特定機密」とされた情報も、国益を損なわない時期になれば必ず公開しなければいけません。これが民主主義国家を実践する前提です。
一般市民は本来、すべての情報を知る権利を有するのです。民主主義の根幹です。同法案は、安倍総理の答弁とは逆に一般市民への影響を想定して当然なのです。外交や防衛などで生じる国家機密は現実として存在するわけで、これを一般市民=国民の許可を得て「機密」扱いとする権限をまず政府に委託しその手続きなどについて法律で定めるというわけです。罰則も必要でしょうが、その前に国民に対し、情報開示を含めた手続きを詳細に説明する義務が、安倍総理はじめ現政権閣僚・賛成する立場の与野党にはあるのです。それが十分ではない。政府は6日にも参院可決を目論んでいます。

安倍総理は、国家機密を含む行政情報を政府に所有権があると思っているようです。バカを言いなさい! 国民の共有財産です。ただし国益を損なうと想定される情報に限り、政府・省庁の一部関係者に判断を委託することにしているだけです。だから極めて慎重かつ限定的でなければいけません。国家権力の異常な肥大化が懸念される法案にはあいまいさがあってはいけません。なにせ、近ごろは憲法改正を見送って集団的自衛権の解釈拡大で自衛隊の派遣をまたも探ろうとする一派がうごめき始めました。堂々と憲法9条を国民の問わない、問えないという裏返しではないかと勘繰らざるをえないではありませんか。

さて、問題は、どの情報が国益を損なうと判断するか、ですが、これは行政の専門家でなければできないでしょう。日々刻々と変動するこの国際社会の情報の嵐の中で、第三者機関が機敏に対応できるのか疑問ですし、もっと言えば、省庁は第三者機関にすら隠すこともできるのです。「ないものはない」と言い張れば終わりです。国会も同様に監視できません。裁判所も同様です。裁判が裁判にならないことです。なにせ、逮捕された容疑者を裁くにはどのような情報を入手しどう国益を損なったかがまず法廷で明らかになりますが、「特定秘密」の場合はそれなしでしょう。国権による逮捕しまくりになりかねません。なにせ、特定秘密かどうかなど、一般市民にも国会議員にすらも知らされないから特定秘密であるからです。

「特定秘密」の情報の扱い、それに伴う行政の実践を政府に丸投げできるか、です。前述からもそれはないでしょう。政府は自らを守るために存在するからです。省庁の利権、例えば天下り先を減らすことすらできないのは、自己防衛本能が異常に発達しているからで、それを少しでも損なうようなことがあれば、国家権力として主権者たる国民を容赦なく弾圧するでしょう。
水俣病など公害の認定作業、血友病患者へのエイズの拡散とその後の対応を見ても、いかに政府、省庁が自己防衛で動くか。歴史を少しひもとけば分かることです。マスコミもまま、権力の側に立ちます。なぜか。報道機関の本社地は国有地の払い下げである場合が多いのです。マスコミもまた、自己防衛本能が極めて強いのです。
組織というものの性格、仕方がないのかもしれません。
ただし、それが、国会や裁判所を超越する権力を持ちかねないことです。三権分立の崩壊です。空恐ろしい話です。

では、主権者たる国民はどうするか。
一般市民自らが、彼らの監視者であると自覚し実践することしかありません。ゆえに、たまたま入手した情報が特定秘密であることも想定して、同法案で逮捕された場合を、国民の側から救済する手段を準備しておかなければいけません。具体的には、弁護士や学界など法律の専門家による民間団体、法律専門家による法解釈、ジャーナリズムの支援などなどでしょうか。

安倍総理の答弁は詭弁です。
「特定秘密保護法」はその意味で、一般市民の一般市民による一般市民のための民主主義を阻む法案です。その点、思想の左右に関係はないはずです。

税制改正などと異なり、私たち一般市民から見て分かりにくい法案です。反対の動きが実に鈍いのが残念です。
Commented by at 2013-12-04 02:41 x
国民がすべてを知りうると思っているのなら、あなたがバカである。

自分では判断できそうにないことがらについて信任できそうな人に投票するのが民主主義である。あなたの言い分を聞けば、数十年経っても何の結論も出ないよ。「スパイ天国」の現状に対してどう思うのか?時の政権に文句を言っていれば賢そうに見えるとでも思っているのか?自分の子どもにも同じように話すのか?

さすが、小説で中国の歴史を学べるといったバカだ。ちょっとは勉強してくれ。鹿児島の恥さらしな文章を書いたあげくやんわりと示唆したら、「これまでありがとうございました」と切るとは自惚れも甚だしい。

左翼思考の人間って無能の癖に口だけ達者だから嫌いだよ。
Commented by gayacoffee at 2013-12-05 12:33
篠さん、間違った奴は口を閉ざせ、バカは黙れという意味でしょうか。
バカはバカなりに思ったことを言っても、文章にしてもいいのではないかと思います。そうでなければブログなど始めません。
また、私は左翼思考でもありません。
Commented by 東雲 at 2013-12-05 14:26 x
切るとは自惚れも甚だしい:
他のブログへの投稿では「返信は不要です」だった。

書いたあげくやんわりと示唆したら:
バカでも主語を使い分けられるように、ちょっとは工夫してくれ。
by gayacoffee | 2013-12-02 12:48 | ガヤマスのつぶやき | Comments(3)

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