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土曜の「クリスマス・イブ」。店先で「ハヤトウリ」の贈り物

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鹿児島市は快晴へ。午前9時半ごろ、当店前からJR指宿枕崎線の上り列車。左が鹿児島中央駅方向

きのうとは打って変わり、雲のほとんどない青空の朝です。冷え込んだようですが、私は予定より30分寝坊し、寒さなど考える間もなく大急ぎで焙煎作業に入りました。
5分前に作業終了。4種類のコーヒー豆を煎りました。
●グアテマラSHB(深煎り)
●マンデリン・トバコG1(深煎り)
●エチオピア・モカ・イリガチェフG2(深煎り)
●ベトナム・アラビカG1エバーグリーン=期間限定豆(深煎り)

さて、朝のシャワーを急ぎ浴びて、開店準備です。ぎりぎりです。

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「クリスマス・イブ」です。だから、というわけではありませんが、「ハヤトウリ(隼人瓜)」を店先に置いて、お客様へ差し上げることにしました(右写真)。すでに準備OK。このハヤトウリはお隣Yさんからゆうべいただいたもの。箱いっぱいで、とてもわが家では食べきれません。お客様におすそわけします。
ハヤトウリは漬け物にするとしゃきしゃきしてとてもおいしいです。浅漬けがいいですね。表面にとげがあるので注意してください。

追記】=午前11時34分
なんとかぎりぎりでオープンしました。やれやれ。開店前にブログなど書いているからこんなことになった、と反省。でも、「ハヤトウリ」のことを早くお知らせしたかったのですね。

ネットをちらっとみると、きのう「ブラック企業大賞2016」が発表され、大賞は「電通」とのこと。
電通は最大手の広告代理店でオリンピックの企画・進行などその影響力は強大で、新聞・テレビも電通批判は、JRキオスクと並び“タブー”となっているようです。しかし、電通では24歳の新入社員が長時間労働の末に自殺したことが大きく報じられ、10月には厚生労働省が本社への強制捜査を実施しました。
電通は、仕事に向う心構えとして「鬼十則」があることで知られます。中興の祖とされる吉田秀雄・第4代社長(旧制七高から東京帝大)が定めたものです。
「電通鬼十則」
1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
2.仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3.大きな仕事と取組め。小さな仕事はおのれを小さくする。
4.難しい仕事を狙え。そして成し遂げるところに進歩がある。
5.取組んだら放すな、殺されても放すな、目的を完遂するまでは…。
6.周囲を引きずり回せ。引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7.計画を持て。長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8.自信を持て。自信が無いから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
9.頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ。サービスとはそのようなものだ。
10.摩擦を怖れるな。摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。

仕事への執念を言葉にした、企業人としての名言とも言えます。電通は事件発覚後にこの「十則」を取りやめた、とのニュースもありました。
「鬼十則」に近い社訓を定めている企業も少なくありません。私は、決して電通「鬼十則」が新入社員を自死に追いやったとは思いません。どこかで、企業の、または組織の一部が捻じ曲がったのではないかと想像します。
入社した社員は「家族」だ、と以前は大切にしたものでした。いまもそんな企業はあるでしょうが、バブル崩壊後、そしてリーマンショック後に働く社員を切り捨てる風潮が広がったようにも感じられます。「アメリカ型実力主義だ」「能力主義だ」などと、どこから吹き込まれたのか、あちこちの経営者がそんなことを言い出しました。「個人」というものへの考え方も、生き方までも異なる文化を、日本の樹木に継ぎ木しようとしても花は咲きません。そのくせ、「愛社精神を持て」なんて言うから噴飯ものです。
組織は機械とは違い、人です。人によってどうにでも変化します。トップ、幹部の心の捻じ曲がりで一流とされた企業が犯罪を犯したり隠蔽に走ったりして社会的信頼を失った例があまたあります。
創業の志を持ちながら、時代によって変化すべきは変化するのは、なかなかに難しいものでしょう。しかし、それをやれる企業が生き残っていけると思います。

さて、今年のブラック企業大賞には、エイジス、電通、ドン・キホーテ、プリントパック、関西電力、佐川急便、サトレストランシステムズ、宗教法人・仁和寺、ディスグランデ介護、日本郵便の10社が候補として挙げられ、追加で「しゃぶしゃぶ温野菜」ブラックバイト問題で話題になったDWE JAPANもノミネートされた、とのこと。Web投票賞は得票数ダントツの日本郵便、業界賞はプリントパックとディスグランデ介護、特別賞は日本郵便、ブラックバイト賞はDWE JAPANが受賞、とのこと。

ささやかに商いをする当店も、これら企業と経営規模は圧倒的に違うものの、「他山の石」として肝に銘じましょう。

追記】=午後0時15分
地元民放・南日本放送(MBC)のホームページによると、午前8時10分ごろから、鹿児島県のトカラ列島近海を震源地とする地震が相次ぎ、小宝島で震度4を観測。この地震による津波の心配はない、とのこと。気象庁によると、午前8時10分ごろ~58分ごろに、トカラ列島近海を震源地とする地震が9回発生、十島村の小宝島で震度4を2回、震度3を2回、震度1を5回観測したそうです。震源の深さは約10kmで、地震の規模を示すマグニチュードは2・0~3・6と推定。
最新では午前11時25分にも震度1の地震がトカラ列島近海で発生しています。

先日も震度1、2クラスの地震が相次いだエリアです。火山活動と関係ないのか、などと素人ながらちょっと心配になります。心配してどうなるものでもありません。いざというとき、どうするかの想定を、個々で準備しておくことでしょうね。

追記】=午後2時52分
静かな土曜です。さすがに週末の「イブ」、家族でショッピングモールなどへ買い物でしょうか。

「イブ」に関して、エキサイトのコネタにこんな記事がありました。初めて知りました。
「日本にクリスマスの文化が入って来たのは、1549年にフランシスコ・ザビエルがキリスト教を布教するため日本にやって来たのがきっかけと言われている。1568年には、堺で戦をしていた織田信長と松永久秀に対し、日本に布教に来ていたイエズス会士のルイス・フロイスの呼びかけによって、『クリスマス休戦』が行われたとのこと。フロイスの手紙には、堺で武士を招いて、クリスマス・イブを祝ったという記録が残っているという」
驚きですね。「クリスマス休戦」に、「クリスマス・イブ」ですか。
フロイス(1532年~1597年)は信長や秀吉に謁見したりして、戦国時代の貴重な資料となる「日本史」を記したポルトガル人宣教師です。かのフランシスコ・ザビエルから日本のことを聞き、日本への伝道の志を持ち、1562年に日本に赴任。北九州で布教後、1564年に京都へ。1569年に織田信長に拝謁し厚遇を受けます。1578年から4年間は豊後・大友義鎮のもとで過ごし、1581年には巡察師アレッサンドロ・ヴァリニャーノが信長と会見した際の通詞を務め、1586年には大坂城で豊臣秀吉の歓待を受けるものの、1587年に「伴天連追放令」が出され、その後は加津佐・長崎などに在住、1590年に帰国した天正遣欧使節を伴ってヴァリニャーノが再来日するとフロイスは同行して聚楽第で秀吉と会見。1592年ヴァリニャーノとともに一時マカオに渡たるも、再び来日し1596年11月には長崎で「二十六聖人殉教」を目撃、その年65歳で亡くなります。
すさまじい生涯です。彼の記した「日本史」は、当時の日本、武将をヨーロッパ人の目で見た貴重な資料です。邦訳本があれば読んでおくべき1冊ですね。

追記】=午後6時41分
日がとっぷり暮れました。さすがに「イブ」の夜ともなると、静かな店内です。
夕方までコーヒー豆ご購入、店内飲食のお客様がご来店くださいました。おかげさまで、一応設定している1日の売り上げ目標をクリアすることができました。
商売は、というか、当店は、なのかもしれませんが、お客様の動きがまったく予想できません。静かだなあ、と昼過ぎまでぼーっとしていたかと思えば、急にお客様が続いて、しかもグループでお越しくださったり、前日に頭の中が白くなりそうだったのに翌日はぱったり静かだったり。山あり、谷あり。そんなものなのか、当店が特別なのか、私は飲食店で修業したことも働いたこともないので分かりません。
できれば、ある程度の予測ができれば心の準備もできるのですが、なかなかそういきません。
それでも、前も書いたように、最低売り上げ目標(ノルマ)=損益分岐点、売り上げ目標=粗利益確保に加えて、損益分岐点を下回った日の分を取り戻すべき売り上げ目標という額も設けています。「谷」の日を「山」で埋めるわけですね。大きな「山」は、それこそ頭の中が白くなったり駐車スペースがたびたび足らなくなったりしますから、ちょっとした小高さくらいを、と目指しています。野球でいうなら、ホームランではなく、とにかく出塁することです。
消費増税も予定されています。景気の先行きにそう明るい材料の見つからない地方都市の郊外店で、なにができるか、どうお客様に喜んでいただけるか。コーヒー豆はじめとしたメニューの質、価格帯、そして店の清潔さを保つことが基本であることは間違いありません。ここを忘れてはいけません。中規模、大手の真似をしてはいけませんね。あれもこれもと欲を出さないことが重要かなと。しかし、なにかの縁とか、流れというのもあります。殻に閉じこもってもいけません。
まずは、店を続けていくためにも、その日その日を大切にすることですね。

ハヤトウリについて、午前中にご来店のお客様は「味噌とみりんを混ぜてハヤトウリを漬け込むとおいしいわよ」とおっしゃいました。トウガンの代わりに料理に使っているというお客様もおられました。「サラダにして食べる方法もあるらしい」とも。ネットを見ると、ハヤトウリを使った料理レシピも結構ありますね。

もうひとつ。ルイス・フロイスの「日本史」は翻訳されていました。アマゾンを見ると、中公文庫から「完訳フロイス日本史」のシリーズが出ています。ほかに岩波文庫に「ヨーロッパ文化と日本文化」というフロイスの記録も翻訳されています。いま読みかけの本が3冊ほどあります。その次あたりに購入してみようかと。
by gayacoffee | 2016-12-24 10:33 | 焙煎人日記 | Comments(0)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


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