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前日比9℃高い朝なれど小雨降り寒々の土曜。「さよなら平成」

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地元民放・南日本放送(MBC)のホームページでけさの鹿児島市の最低気温をみると10・9℃(アメダス)。なんと2桁台の暖かさ。前日比9℃も高かったよう。でも寒々としています。小雨がまだそぼそぼと降っているため、冷え冷えとしています(右写真=午前9時半、焙煎室ドアから南西)。昼過ぎには天気が回復し晴れる予報です。

土曜です。きのう4日を休みにして月曜から新年の始業という会社もあるとか。なんとも長い休み。
有給休暇の消化義務付けなど、働き方改革とやらが進められている中、当店のようなささやかな飲食店における人件費やシフトといった雇用面はなかなか厳しくなっています。もちろん安く使ってポイと捨てるといったブラック企業はいけません。アベノミクスで円が強く弱くなったこともあって輸入品の価格がここ数年上がりっぱなし。コーヒー豆も一時の急騰こそなくなったものの、高い水準で横ばいです。一部食材の値上げが問屋さんからまたも連絡がありました。
一方で、メニュー価格はそう簡単にいじれません。特に、ランチ中心の学食のような支店では10円、20円の変化にお客様は敏感です。コンビニ弁当、スーパーの弁当などと比較もされます。
高級志向と普段づかいの両極が顕著となっており、当店の場合は大学内のカフェ、フィットネスクラブ内のカフェは場所柄、そして本店もあえて後者を選んで営業しています。「値段が高いからおいしい、良いもの」という考えをとっぱらって、安くておいしいコーヒーを目指したいからです。
「お茶のようにコーヒーを飲んでもらいたい」
これは開店時からの変わらぬ当店の経営方針です。
しかし、経営コストが高まるにつれ、手をかけて安くなんてことはパパママ店でしかできないのかな、と思うこともある昨今ですね。薄利多売というほどの販売力がまだ作りきれないだけに、昨年、そしてことしはかなりの踏ん張りどころ。3カ所の店のコンセプトが異なる点も課題です。
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※左写真=週刊新潮の臨時号として発売のフォーカス特集「さよなら平成」。きのう購入。こうした特集号がこれから多数発行されるのだろう

では、手をかけるなら高級志向か?
それも選択のひとつかもしれません。実際に、手間をかけ良質の材料を使って人気のレストランなどがテレビに登場します。すごい人気とか。
でもね~、私は料理の修業をしたこともないしフランスへ渡ったこともないんですよね。妻は調理師で、若いころから喫茶店&レストランを家業にしていましたが、私はコーヒー店でアルバイトすらしたことがありませんでした。
ただ、無類のコーヒー好きであることは確か。自分が若いころに東京のある自家焙煎店(どこだったか忘れたけど)で飲んで、「なんじゃこれは~!」と感動したコーヒーの思い出を持ち、その舌の記憶があるからこそ、自家焙煎してコーヒー豆の販売をしているわけです。
そして、コーヒーはスペシャリティーやプレミアムでなくてもスタンダードでもそもそもが十分においしいのだと私は思って疑いません。
そう、コーヒーはそもそもがおいしいはずです。あえて極端に言うと、どんなランクの豆でもおいしく煎るのが焙煎屋の本来のあり方ではないか、と(ちょっと傲慢ですかね)。
煎りの好みが違えば、いくら高額なスペシャリティー・コーヒーでも口に合いません。コーヒー専門誌によく紹介される某店に行き、実際に私も口に含んで、もうひと口飲もうと思わなかったコーヒーがありました。最初のひと口で胃がもたれそうになりました。そのとき、確信したのは、コーヒーは価格じゃない、口に合う合わないの焙煎の仕方が大きいということ。おそらく良質の生豆を使っておられるのでしょうが、残念に思いました(またまた傲慢な表記。失礼)。
なにせコーヒーは嗜好品ですからね。仕方がありません、こればかりは。
時々、お客様から「どこどこにある〇〇(店の名前)は100g〇〇円。おいしいはずですよね。その点、ガヤさんは安い割においしい」と言われ、ほめられているのか、経営者として失格と指摘されているのか悩みます。どうせやるなら利益率の高い方がいいに決まっているじゃあ、ありませんか。
しかし、以前も記したように、自分がサラリーマンだったころ、100g600円だの700円だのというコーヒー豆を普段づかいで買えませんでした。いくらおいしくても、です。その経験から当店は自家焙煎コーヒーにしては安価な設定で開業しました。
重複しますが、創業の思いと実務経営でのひとつの山をいま越えようと、てくてく歩いています。
きょうも1歩。
とにかく長く営業していくことが大切であることは確かです。
Commented by Ex-Tannyaman at 2019-01-05 15:55 x
> 円が強くなったこともあって輸入品の価格がここ数年上がりっぱなし

1ドル=130円のときに1ドル分の輸入品に対して130円を支払う必要がありますが、1ドル=80円のときに1ドル分の輸入品に対して80円だけを支払えば良いのですから、80円の円高(強い円)になれば輸入するのに有利です。
Commented by 常連のNです at 2019-01-06 08:10 x
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 お店のコンセプトですが、本店については、今更変えようもないと
私には思えます。コーヒー豆については、原価が上がれば仕方ないですが、
それ以外、スタンスは今のままでいいと思いますし、それがいいところだと
思います。スイーツで新しい展開、広がりがあるのは、もちろんいいと思います。
大学のお店も、メニューの開発はあっても、お店のコンセプトを変えるということは、
本店同様、今更できないでしょう。それよりも、大学のお店は学生数減という環境の中で、
どうやっていくのか、を常に考えていないといけいないかと思います。
 コンセプトも含めて、まだ試行錯誤されているのが、エルグ店ではないでしょうか。
確かに、こちらは、まだ、「これ」というものが決まっていない感じがしなくも
ありません。インスタを時折拝見している限り、徐々にお客さんが増えてきているのだろう
と想像はしているのですが、模索されているのだろうと思います。
 本店はご自身で、大学のお店は大学(当時の学長)から、コンセプトをつくられたり、与えられて、
一方で、エルグ店は、あまり同類をみないようなところで、コンセプトも特に決められずに始めたのですから、
試行錯誤して、当然と言えば当然ですね。採算のことは常に考えておかないといけませんが、その制約
をクリアしていれば、試行錯誤はやむなしのようにも思います。開店から、2,3年かかっても、仕方ない
のかもしれません。
 昨年、驚いたのが、イベントへの出店が多かったことです。凄く売れた、イマイチ、色々あったかと思いますが、
イベントは未知のお客さんに知ってもらったり、同じく出店しているお店との横のつながりが生まれたりだとか、
次への「機会」にすることが大事でしょうから、今年まだとしても、今後何か新しい展開になれば、何よりだと
思います。
Commented by gayacoffee at 2019-01-06 10:07
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
書いていて、円高と円安をたびたび間違います。
円は10年前に比べ安くなっていますね。訂正します。
Commented by gayacoffee at 2019-01-06 10:15
常連のNさん、ありがとうございます。
アドバイスにある通り、本店と大学内支店のコンセプトは変えようがないと思います。さらなる充実に努めることでしょうね。お客様の求めるものをより敏感にキャッチし、特に本店はコーヒー豆を中心にしつつ、コーヒーと相性のいい当店ならではのスイーツ開発、定着化でしょうか。
「エルグ店」は2年目に入り、お客様からの要望を生かせるようにしていくつもりです。クレームと思うか、期待と受け止めるかです。その中に「ダイヤモンド」の原石があるのでしょう。
イベント出店はまだ試行錯誤です。季節もあり、客層もあり。ただ、その後に各店の売り上げにつながる戦略が不可欠です。そのあたりがまだ不足しています。
by gayacoffee | 2019-01-05 11:33 | 焙煎人日記 | Comments(4)

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