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小雨の降る日曜。8年目の「3・11」を前に新聞・テレビが特集

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きのうあった、鹿児島市坂之上在住のピアニスト新屋満規さんのジャズ演奏。知人らが来店、リズミカルにあるいはしっとりとしたジャズピアノを聴いておられた

鹿児島市はまた雨です。小雨。早朝に降り始めたようで、夜明け直後、ポストの朝刊を取りに出たとき、軒下のコンクリートは湿ってきたばかりという風でした。いまのうちに、と近所のコンビニまでたばことカップ麺を買いに歩いていきました。レジを終えてコンビニを出ると小雨。傘を持たずに出たため、400mほど歩くうちに髪がぐっしょり濡れました。ご近所のMさんと市道であいさつ。「降り出しましたね」。

きのう昼過ぎに、大きめの車が駐車場に入ってきました。ナンバープレートを見ると「宮崎」で「わ」。レンタカーを使っての旅行者かな? と思っていると、来店されたのはアジア系の外国からのお客様。「6」と指で示すので、「ジャスト・モーメント」と私は声をかけ、奥の板間のテーブルを並び替えて6人席を設け、「プリーズ」。
皆さん、日本語をまったく話せないよう。「フロム・ホンコン」と。
私は中学以来、英語が苦手。身振り手振りの片言英語で対応するのみ。コミュニケーションがなかなかとれないもどかしさを感じつつも、せっかく鹿児島にいらしたお客様に喜んでもらえるよう心がけます。
水をグラスに入れて出そうとすると、カウンター近くで焼き菓子など見ていた一行の中のご婦人が「ホット・ウオーターがいい」という感じのことをおっしゃいます。思いつくままに「ソーリー。ノー・サービス」と私。それならと、年配の男性が「ノー・アイス」という風の要望で、浄水器の水をグラスに入れてテーブルへ運び、「ウエルカム」。あとで、台湾に何度か語学留学していた娘に聞くと、中国の人たちは体を冷やすのを嫌う、とか。そういえば、日本でも「白湯がいちばんの馳走」と聞くものでした。これもひとつのヒントですね。今後、検討しましょう。
いろいろコーヒーのこと、ほかの飲み物、スイーツについて尋ねられ、注文が決まるまでの20分間、中学1年以下の英語力しかない私の脳は、乏しい語彙を引き出しから大急ぎで引っ張るといった働きで、相当にエネルギーを使いました。幸いにして、中年のご婦人が「オイシー」と親指を立てて、にっこり微笑んでくださいました。
しばらくおしゃべりをされ、私はコーヒー豆ご購入のお客様など接客。
香港からいらした中の私と同年ほどのご婦人がまとめてお支払いをされるとのことで、私はひとつずつ注文内容と金額を説明し合計で領収書を差し上げました。
「アイ・ハブ・ビーン・トッー・ホンコン・ビフォー」と教科書通りの英語で私が話かけると、ご婦人が「どこへ行きましたか?」という風に問われるので、「ペニンシュラ・ホテル」「ネイザン・ロード」「ビクトリア・ピーク」などなど記憶にある地名・施設名を挙げました。
一行はお帰りの際、「サンキュー」「サンキュー」と次々にドアから出ていかれ、私も「サンキュー。ありがとうございました」と頭を下げました。いいものですね。こうした出会い、二度とお会いすることはないかもしれないお客様をも迎え、見送る…コーヒー店をやっていて幸せに感じます。

香港からのお客様が帰られ、まるで私が香港に行ったような気分になり、つぎにご来店された常連の方に、つい英語っぽい発音になりそうだった自分におかしくなりました。脳をかなり使ったおかげか、けさは早朝6時までぐっすり眠れました。普段、いかにのほほんと暮らしているか、です。脳の刺激には外国語ですね、これは。

レンタカーを使っての海外からのお客様が鹿児島でも結構増えていると聞きます。
先日テレビ通販で、ネットを使った翻訳機を特売していましたが、当店にもそろえた方がいいかな、と改めて思う昨日でした。

あす「3・11」。あの東日本大震災から8年です。
新聞、テレビが特集を組んで、その後の復興や災害対策の進捗などを伝えています。
きのう、地元紙・南日本新聞の第1面でも問われていた、避難所のあり方には私も常々疑問を持っています。プライバシーのない暮らしなど、2、3日が限界です。病気を持つ人、乳幼児やそれを抱える家族、高齢者、障がい者などにはさらに過酷でしょう。ごく短期の避難場所と、1週間以上、3カ月も4カ月も滞在せざるをえない避難所とはまったくあり方が異なるはず。自然災害に見舞われたからと言って我慢にも限度があります。自動車で寝泊りし挙句にエコノミー症候群などで亡くなったとしても無理はありません。体育館のような場所が避難所となった場合には、せめて他人の目から逃れられる仕切りくらい必要です。段ボールでも板切れでもいいので、そうしたキットがあれば、使えるようにしてほしいもの。
Commented by Ex-Tannyaman at 2019-03-11 12:02 x
> 台湾に何度か語学留学していた娘に聞くと、中国の人たちは体を冷やすのを嫌う、とか。

どういう機序なのか判りませんが参考になりました。お嬢さんに感謝。
対する日本での話・・・高齢者が夏でも熱いお茶を飲みますが、交感神経か副交感神経の作用によるものなのか、汗が引いて身体が涼しくなるらしいですね。逆に、若者は冷却液を飲むが、汗が噴き出る。
ついでに・・・シンガポールで外回りする営業担当者は、植物の細い根っこを煎じておき、PETボトルの中で経時的に冷めた状態の飲み物を携行しています。体温が上昇するのを防ぐためらしいです。乾燥した根っこ(漢方材料)は雑貨店などで売っています。
話が逸れますが、香港に駐在していた同級生が言うには、レストランで氷水を頼んだら、氷の中に木片か藁の欠片みたいなものが入っていたとのこと。蛇口からの流水(であってもヤバイ)ではなく、桶に貯めた水を汲み取って冷凍したものだと思われます。
Commented by gayacoffee at 2019-03-11 12:15
Ex-Tannyamanさん、ありがとうございます。
ロックの氷を入れないで、との香港からのお客様の要望は、温かな飲み物の方が体を冷やさないということに加え、もしかすると、Ex-Tannyamanさんの同級生の方のようなことが、現在はどうか不明ながら、かつてはあったことで、避ける習慣になっているのかもしれませんね。
健康に気を遣っている方は、日本でも夏場も暖かな飲み物、コーヒーもホットを注文され、「水は要りません」とおっしゃったり、「水に氷は入れないで」とおっしゃいます。
また、白湯については、昔はお湯を点てるのに火を点けて薪でお湯を沸かすというひと手間、ふた手間があったためでしょうが、生水をそのまま飲むと体を壊すこともあった時代の話でもありましょう。ややカルキ臭はあるものの、水道の蛇口から出た水をそのまま飲める日本は、優秀なインフラを持っていると感謝しなければいけません。
長く、水が乏しく苦しかった坂之上の台地で暮らす者として、特にそう心がけたいものです。
by gayacoffee | 2019-03-10 10:16 | 焙煎人日記 | Comments(2)

鹿児島発! 生豆を水洗いする自家焙煎コーヒー店の日記


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