子供に教えられたこと
2008年 03月 21日
ピアノを処分する、しないで、親子で口論となってしまいました。
次女は今度高校に進学します。小学生までよくピアノを弾いていましたが、中学に入って年に何回かしかピアノの音を聴きません。長女はまったく弾きません。
新店舗の工事で、自宅のリビングも客室として使うため改装中です。自宅側が狭くなったことから、リビングにデーンと座っていたピアノの置き場に困ってしまったわけです。
そこで、次女に「ピアノはもう売ろうか」と言った途端、猛反発。
「(ピアノを)弾いてるもん。弾いていないって決め付けないでよ」と言います。
「弾いているって? 年に何回かしかピアノの音は聴こえないよ。使わないものはいらないんじゃないのか」とこちらも声を荒げてしまいました。
しばらく応酬が続いて、ふと気付いたことがありました。
自宅の前に店を造り、家(自宅=プライベート空間)が狭くなるに至った理由を、彼女に十分説明していないということです。
大きくなっていた声を落とし、次女に「そういえば、なぜ店を造るかあなたたちに言っていなかったね」と切り出しました。
私が、サラリーマン生活で早朝から夜中まで働き、体も心も疲れ、「うつ病」になって半年も会社に出社できなくなったこと、こんな状態では会社では働けなくなったこと、妻(母親)が数年前からランチとコーヒーの店「苦茶亭ガヤコーヒー」を営み基盤を作ってくれていたこと、家族のため、私自身のために自宅を増築して新しいコーヒー店を造ろうと妻と話し合ったこと。そして、親のせいで家族の部屋がひとつ無くなってしまうことを詫び、「お父さんもお母さんも、できればピアノは売りたくはないと思っている」ことを伝えました。彼女はずっと黙って聞いています。
「ピアノが好きだってことは分かったから、できるだけ家に残せるように、店が完成したら工夫してみるから。どうしても置くスペースがないときは、もう一度話し合おうね」と私が言うと、次女は「はじめからそういうことを説明してくれれば良かったのに」とつぶやくように言いました。
次女は、幼稚園児のころ、姉の弾くピアノを聴きながら耳で覚えて曲を弾くほど好きだったピアノに、深い思い出が詰まっているのでしょう。それを親が勝手に処分する、と感じたのでしょう。
つい私は、お金を出したのは自分たちだから、と子供に親の都合を押し付けてしまっていました。私は深く反省しました。
で、問題のピアノは今日も狭い廊下にデーンと座り、その脇をやっとの思いで通り抜けながら家族4人、暮らしています。
ドラマなんか安っぽくて見れませんが。
きっと対等に話してもらえてお嬢さんには忘れら得ない日になったのでは?
私は父(10年ほど前にガンで亡くなりましたが)とは
何か意味あることを話し合った記憶がないのです。
それに自分自身には子どもがいないので
結局のところ
今日のガヤマスさんの記事も浅い理解というわけでわけですが・・
コメント恐縮です。
どちらが子供なのか分からないときがあるほど自分の未熟さを知らされます。お父上と「意味のあることを話し合った記憶がない」とのことですが、思い出されるだけでお父上の存在はbonn1979さんの中にしっかりとあるのではないでしょうか。私の父は健在ですけど、男親に心中をさらすことはなかなかできません。大きな壁のように思えるのです。感謝はしているのですが‥。