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おばあさんにキュウリと茗荷をもらいました

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うれしいというか、ありがたいことがさきほどあったので、早くお知らせしたいと、パソコンに向かっています。

当店の駐車場横の、隣との境になるブロックに、80近いおじいさんが座り、横でおばあさんがリックを背負って立っていらっしゃいました。ブロックは座るのにちょうどいい高さです。おじいさんは足がかなり悪いようでした。
午後2時ごろの話です。
店の厨房から見えたので、歩き疲れて休んでいらっしゃるのかな、と思っていました。
少しして姿が見えなくなっていました。

しばらくして、店の奥の自宅横につないでいるわが家の駄犬が吠え始めしました。あまりに長く吠えるので何だろう、と店の外に目をやると、さきほどのおじいさんとおばあさんが、さきほどと同じブロックで同じようにしていらっしゃいます。
タクシー待ちかな? とも思いました。

ちょうどコーヒー豆を袋に詰めている最中だったため、私はそれほど気にせず作業を続けていました。
コン、コン。
店のドアを小さく叩く音がして、ドアが開きました。
ブロックにいらしたおばあさんでした。

おばあさん「娘が迎えに来るまでの間、あそこ(ブロックの場所)で待たせてくださいね」
「ああ、どうぞ、どうぞ。でも車が前を通るから危ないですよ」
おばあさん「いや、いいですよ」
「外は蒸し暑いから、(店の)中で待っておられてはどうですか」
おばあさん「親切にありがとうね。いいですよ、あそこで。あ、そうそう、家で作ったキュウリを1本あげますからね」
おもむろに、おばあさんは背からリックを下ろし、ふたを開けてビニール袋に入ったキュウリを、しかも2本、私に手渡されます。
「いえ、いえ。そんなことをしていただくと、恐縮ですから」
おばあさんは、「いいの、いいの」と私の手にキュウリを押し付け、続いてリックから、今度は茗荷(みょうが)を取り出して、「はい、これもね。きれいでしょう。焼酎に合うよ」。

せっかくのご厚意です。ありがたく頂戴いたします。
このような方がいらっしゃいます。ポンポン、と周りに野菜や魚を配る方…。煩悩の抜けない私は、ついつい他人に物を差し上げるにしても、あの人にはこれでいいかな、あの人にはこれでなくっちゃいけないなあ、などと「計算」してしまいます。ポンポンとさりげなく物をあげられる人には頭が下がります。
せめて、と思い、私は手作りクッキーを、ブロックのところに戻っておられたおばあさんに差し上げました。

書き始めたのは午後3時45分ごろでしたが、その後、ありがたいことにお客様がぽつぽつ続き、やっとアップできます。
by gayacoffee | 2008-08-30 18:12 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

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