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武田鉄矢さん「三枚おろし」で葉っぱビジネス紹介

地元民放ラジオMBCで朝8時半ごろ放送される「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」がおもしろくて、できるだけ聴くようにしています。
今週は、徳島県上勝町で、ひとりのJA職員が始めた「葉っぱビジネス」を紹介しています。
この話は以前、なにかの番組で観たことがありましたが、武田さんの力のこもった口調で説明され、ついブログでお伝えしたくなりました。

日本列島全体が、一部大都市を除き過疎化が急激に進む中、過疎のむらゆえに残る自然とご高齢の方々の能力を生かし、ほんの少しのアイデアにより、1商品で年間2億5000万円の売り上げまで成長させたJAの一職員の話です。
み、美しい村々が消えてゆく・・・・と言われますが、今夜は素敵に元気な町をご紹介いたします。「そうだ、葉っぱを売ろう!」で過疎の町が、どん底から再生したのです。

現在はJAから独立した企業を起こし、その名も「いろどり」。
どんな事業か、というと、山にあるナンテン(南天)の葉を集め、都会の料亭・小料理店に卸すというもの。聞けば、「な~んだ」です。
でも、これがビジネスになる時代なのです。
大分県の一村一品運動をはじめとする「村おこし」運動や、特産のブランド野菜作りなどは、あちこちで行われています。多くは「行政=官」+「JA=準官」主導のため、採算ベースに乗りません。当たり前です、どこかの成功例をパクるのが落ちだからです。
上勝町のすごさは、「な~んだ」というようなものがビジネスになる、と嗅ぎわける人がいて、ご高齢の方々、特におばあちゃんたちを組織化した点です。

では、なぜ葉っぱなのか、ナンテンなのか。
このJAの担当者が大阪のお寿司屋に入ったときにさかのぼります。昭和61年。
食事をしていると、若い女性客が出てきた料理に付いていた赤いモミジの葉をつまみ上げて 「これかわいい。きれいだね~」。そして「持って帰ろう」と、ハンカチに赤いモミジの葉を包んだそうです。
「こんな葉っぱなんか、うちのむらにいくらでもある…」
聞くと、料理店に縁起ものとしてもこうした葉っぱなどが必需品とか。しかも都会ではなかなか手に入りません。
中でもナンテンの葉は、お正月(1月中)の鯛に付きもの。
JAの担当者に頭にひらめいたこと。
「葉っぱだ! 葉っぱを売ろう」

何が売れるのか、いつの時期が高く売れるのか、そんな研究を重ねながら、見栄えの良いパッキングも試行錯誤。なによりも、山にどっさりとある“宝”=質の良い葉っぱをいかに組織的に集めるか、が課題でしたが、おばちゃん、おばあちゃんたちは元気で働きものでした。
現在、年収1000万円を超えるおばあちゃんもいるそう。
それ以上に良かったのが、都会に出ていた息子たち家族がUターン、あるいは別の土地からIターンする人が出てきたこと。さらに、山々を歩きまわるため高齢者の町の医療費が激減したと言います。
武田さん曰く、「おじいさんはダメだそうですね。やはりおばあさんがいいとか。男はいつも怒ったような顔をしていますからね」

商品ラインナップも200を数えるそうです。
どれもこれも、「あ、そうか」「なるほど」とうならせるアイデアから誕生しています。
その一部。ネーミング、キャッチコピーの勝利です。つまり頭脳!
●市場で規格外として商品にならない小振りのサツマイモ → 「お口の小さな人向けのサツマイモです
●同じく規格外の小さめのシイタケ → 「茶碗蒸し用

これまで低い評価をされていたものを、ひとひねりの発想で、高い付加価値を創造しています。
JAの担当者が言うには「要は売り方だ」。

鹿児島にも、足元にいっぱい転がっていそうです。何せ南北500kmに及ぶ、黒潮に洗われる島々を多数持つ県はわが郷土だけです。
気付かないだけです。種子島の「安納イモ」などもそのひとつでしょうか。

私も、コーヒーの仕事をベースに鹿児島の資源を生かせるよう動いてみる気になりました。
by gayacoffee | 2009-01-22 14:51 | ガヤマスのつぶやき | Comments(0)

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